滋賀県日野町の財政状況(2010年度)
収録データの年度
財政比較分析表(2010年度)
財政力
財政力指数は、0.73となり前年度に比べて0.04ポイント低下した。全国平均(0.53)よりは数値は高いが、滋賀県平均(0.75)と比較すると、わずかに低い。財政力指数は平成20年度から平成22年度の3ヵ年平均で算出されるが、前年度の財政力指数には、平成19年度の税収が算入されていた、特に平成19年度の税収は3,759,173千円と、戦後最長とされた好景気のなかで、税源委譲に伴い住民税収入が伸びたことや、税の徴収を強化したことにより、過去10年間で2番目に高い収入額を記録している。しかしながら、今年度の指数に算入された平成22年度の税収は、3,325,743千円であり、世界的な不況による税収減の影響を受け、大幅な減収となっている。この影響により財政力指数は低下している。なお、平成20年度の指数は0.79ポイントであり、不況による税収減により財政力指数は年々低下傾向にある。
財政構造の弾力性
財政の弾力性を示す経常収支比率は85.1%となり、前年度と比較して0.9%減少した。これは、扶助費や物件費、繰出金などの増に伴い、経常一般財源充当額が増加し、地方税が150,554千円減少したものの、普通地方交付税および臨時財政対策の増加が大きく影響したため、経常一般財源が増加したことによる。全国平均(89.2%)や滋賀県平均(85.8%)と比較すると、財政の弾力性は保たれているが、類似団体(84.1%)と比較すると、わずかに財政が硬直化しているともいえる。今後も日野町財政健全化計画を着実に実施するとともに、事務事業の見直しに取り組み、経常経費の削減や徹底的な合理化を図る。
人件費・物件費等の状況
人口一人あたりの人件費、物件費の合計額は、118,325円と全国平均(114,985円)および滋賀県平均(111,295円)を上回っているが、類似団体(119,295円)と比較すると、わずかに下回っている。平成22年度は、人件費、物件費ともに前年度に比べて伸びているが、特に物件費が約1億円の増額となっており、決算額を押し上げている。人件費の増は、選挙の執行や国勢調査による職員手当の増が要因であり、物件費の増は、緊急雇用創出特別対策事業や、ふるさと雇用再生特別対策事業による委託金など、一時的なものが要因であるが、経常的なものについても、今後とも経費の見直しなどにより削減を行いたい。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数は、98.4と、全国市平均(98.8)を下回っているが、全国町村平均(95.3)および類似団体(94.8)を上回っている。特に平成21年度からの数値の上昇は、集中改革プランによる給与の独自カットが終了したことによる要因が大きい。ただし、諸手当は、通勤手当、特殊勤務手当、管理職手当などの廃止・見直しを行っており、地域手当は支給していない。また、ラスパイレス指数は、職員構成を学歴別、経験年数別に区分し、地方公共団体の職員構成が国の職員構成と同一であると仮定して算出されるものであるが、本町の特性として、給与構造改革以前に採用した職員では大学卒のラスパイレス指数が全体より下回っているが、短大卒、高校卒のラスパイレス指数が上回っており、全体を押し上げている点がある。なお、長期的には職員構成の変動に伴い、ラスパイレス指数は低下する見込である。
定員管理の状況
人口千人あたりの職員数は、8.21人と、滋賀県平均(7.17人)および全国平均(7.24人)と比較すると上回っているが、類似団体平均(8.26人)よりは下回っている。本町は、地理的要因により教育関係施設が多く、前年度までは人口千人あたりの職員数は、類似団体を上回っていたが、本年度は類似団体内平均を下回った。職員数については、条例定数の255人に対して実際の職員数を206人としており、指定管理制度の導入や事務の民間委託化、退職者の補充抑制などにより抑制に努めてきたところである。今後も引き続き定員管理を継続し、総職員数の抑制に努める。
公債費負担の状況
平成22年度の実質公債費比率は、14.3%と前年度に比べ1.3ポイント改善した。これは、公債費負担適正化計画により、地方債の新規発行を可能な限り抑制し、繰上償還を行ったことにより、元利償還金が減少しつつある中で、普通交付税および臨時財政対策債発行可能額が増加したこと、債務負担行為の額が減少したことによる。なお、類似団体(11.6%)、全国平均(10.5%)、滋賀県平均(13.5%)と比較すると、依然として実質公債費比率が高めで推移していることから、引き続き、町債の繰上償還、債務負担行為の圧縮などにより、将来負担を減じつつ、比率の改善を図りたい。
将来負担の状況
将来負担比率は、105.2%と前年度(116.3%)と比較すると、11.1ポイント改善し、年々改善傾向にある。これは、地方債の新規発行を可能な限り抑制しつつ、町債の繰上償還を行ったことにより、元利償還金が減少しつつある中で、普通交付税および臨時財政対策債発行可能額が増加したこと、債務負担行為の額が減少したことによる。特に、平成22年度の減の要因は、教育資金整備資金積立基金に150,208千円の積み増しを行うなど基金が増加したこと、組合等負担見込額では、中部清掃組合で地方債の繰上償還を行ったこと、八日市布引ライフ組合の地方債の償還が終了したことが大きい。なお、将来負担比率は、類似団体(62.7%)、全国平均(79.7%)、滋賀県平均(73.9%)より高い。引き続き新規起債の抑制や、町債の繰上償還、基金積み立てを実施し、将来負担比率の抑制に努めたい。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2010年度)
人件費
本町では、地理的要因により教育関係施設数が多く、人件費が多くなる傾向がある。その中で、人件費の抑制に取り組み、行政改革推進法を上回る職員数削減を実施した。結果として、人口千人当たり職員数は、8.21人と類似団体(8.26人)を下回っている。また、諸手当については、積極的に廃止・見直しを行い、地域手当の支給は行っていない。今後も引き続き適正な定員管理に努め、行政需要に対応した組織・機構改革、人員抑制により総人件費の抑制に努める。
物件費
物件費については、委託経費や施設維持にかかる経費などの縮減に取り組んでいるが、近年では、行政改革による業務の民間委託化に伴う委託費や電算関係業務の委託経費が増加していること、一方で、さまざま行政需要に対応するために雇用している嘱託職員や臨時職員などの賃金が増加していることなどから、経常経費に占める割合が上昇している。しかしながら、継続的に業務見直しを実施するなど、引き続き経常的な支出の抑制に努めるとともに、事務事業の合理化や内部管理経費の行政コストの縮減に努める。
扶助費
扶助費は、少子高齢化の進展に伴い医療費などの社会保障費関係経費が自然増となっていることから、経常収支比率比率に占める割合は上昇傾向にある。特に近年は子ども手当支給による要因が大きい。今後も、高齢化や経済情勢の悪化による扶助費の増が見込まれるが、支給にかかる審査の適正化や、地域住民の健康増進活動に取り組むことによる医療費の抑制などに取り組み、扶助費の抑制に努めたい。
その他
その他にかかる経費の経常収支比率は類似団体平均を大きく上回っている。本町では、公営企業に対する繰出金が多く、特に下水道整備を継続的に実施していることから、公共下水道の公債費財源繰出が大きな要因となっている。公営企業会計への繰出金は、経営努力による経営の効率化を進め、特別会計での町債の繰上償還や下水道の接続率の向上(有取水量の増加)による使用料の増収による圧縮に努めたい。なお、平成22年度は国民健康保険特別会計の運営安定化のため5,000千円の財政支援繰出を実施しており、保険税額の見直しを実施する。
補助費等
補助費等については、各団体に対する補助金の見直しや各種団体・協議会に対する負担金の見直しなどの整理合理化を図ってきた。今後も、補助金の公共性、必要性、補助対象団体と交付要件、公と民間の役割分担、費用対効果、補助対象経費、補助率、補助金限度額などの見直しを検討する。
公債費
過去に起債した町債の償還が進んでいること、積極的に繰上償還を実施したことや新規起債の抑制を続けていることから、公債費は減少傾向にある。このことから、経常収支比率における公債費も減少傾向にある。しかしながら、公営企業債の償還に充てたと認められる繰入金や、債務負担行為に基づく支出のうち、債費に準ずるものに充当する一般財源額は、類似団体を上回っている。このことから、引き続き起債を伴う事業の厳選や事業費の精査を実施し、新規の起債を抑制するとともに、既発債の繰上償還を実施したい。
公債費以外
公債費以外については、本町では、公債費の経常収支比率に対する支出割合が低いことから、相対的に数値を押し上げている。今後とも、公債費への支出を抑制しつつ、人件費や扶助費などの義務的経費や、物件費や補助費等など全体的な経費の抑制に努めたい。
実質収支比率等に係る経年分析(2010年度)
分析欄
財政調整基金については、過去に積み立てを実施したことにより標準財政規模比19.02%となっている。今後は20%を越える積み立てを目標としたい。また、実質収支額も、標準財政規模に対して6.58%となっているが、これは、歳入において、町税や使用料等の徴収強化や補助金などの積極的な活用により財源の確保に努めたこと。歳出では、予算執行の段階においても十分な精査を行い、経費支出の効率化に徹し、可能な限り財源留保を図るなど、最小限の費用で行政運営が可能となるよう取組を進めたことによる。今後ともさらなる歳入確保と、歳出の適正化に努める。
連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2010年度)
分析欄
平成22年度の連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成では、赤字となった会計は無く、水道事業会計と一般会計の黒字がその大部分を占めている。水道事業会計にあっては、約6億6,700万円の流動資産を有していることから、これが黒字の大きな要因となっている。なお、単年度収支では、平成22年度には単年度の純損失の計上から、29,935千円の経常収益の黒字に転じた。これは、高料金対策の補助金収入に加え、費用抑制への取組による効果が要因である。また、一般会計での黒字額は、先の実質収支比率と同様、歳入にあっては一般財源の確保に努めたこと。歳出にあっては、経費支出の効率化に徹したことによるものである。今後も黒字の確保に努めたい。
実質公債費比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
元利償還金については、町債の定期償還が進む中で、繰上償還に努めたこと、新規起債を抑制したことにより、年々減少傾向にある。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、公営企業等への繰出基準に左右されるため、年度により数値変動はあるものの、起債残高が減少していることから、今後も減少する見込である。また、組合等が起した地方債の元利償還金に対する負担金は、八日市布引ライフ組合の償還終了に伴い減少している。債務負担行為に基づく支出額については、毎年の支出により負担残高が減じていることから、減少傾向にある。なお、平成22年度に大きく減じているのは、平成21年度に繰上償還を実施し、残高の縮減に伴い単年度の支出額が減少したからである。
将来負担比率(分子)の構造(2010年度)
分析欄
一般会計等に係る地方債の現在高が増加しているのは、臨時財政対策債の残高が増加していることが要因である。臨時財政対策債を除いた起債残高は減少傾向にあることから、今後も起債残高の縮減に努める。債務負担行為に基づく支出予定額は年々減少している。毎年、計画どおり支出を行い残高が減少しているうえ、平成21年度に1億の追加償還を実施したため、平成22年度の減少が顕著である。なお、将来負担比率に計上される債務負担行為は、新規設定を実施していないため、今後も減少し続ける見込である。公営企業債等繰入見込額は、農業集落排水事業特別会計では整備が完了したこと、公共下水道事業特別会計も整備がほぼ完了しつつあることから、多額の新規起債が無く、償還が進んでいる。このことから減少傾向にある。退職手当負担見込額は、職員の年齢構成が上昇していることから、増加傾向にある。今後、退職者のピークを向かえ、その後は減少に転じる見込である。充当可能基金は、定期的に基金積み立てを実施していることから、増加傾向にある。今後も基金の積み立てに努力したい。基準財政需要額算入見込額は、臨時財政対策債の残高が増加しているため、増加傾向にある。今後も臨時財政対策債の発行は継続すると見込まれるため、算入見込額は増加する見込み。
よくある質問
このページで何が分かりますか?
滋賀県日野町の2010年度の財政状況資料集、主要指標、分析コメントを確認できます。
データの出典はどこですか?
総務省の『財政状況資料集』および『統一的な基準による財務書類に関する情報』をもとに構成しています。
関連する地方公営企業も見られますか?
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