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三重県菰野町:公共下水道の経営状況(2016年度)

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収録データの年度

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経営比較分析表(2016年度)

経常収支比率

収益的収支比率

累積欠損金比率

流動比率

企業債残高対事業規模比率

経費回収率

汚水処理原価

水洗化率

経営の健全性・効率性について

平成6年度に事業認可を受け事業に着手し、平成11年度末には一部供用を開始した。市街化区域における面整備は概成し、現在維持管理を中心に事業を行う。平成28年度に地方公営企業法の財務規定等を適用し、公営企業会計により経営成績及び財政状態を示し経営の透明化を図る。公共下水道事業は人口密度からも分かるように特定環境保全公共下水道事業など異なり、市街化区域における効率的な整備により汚水処理原価(資本費)が抑えられているほか、商業施設や工場、病院等の大口需要施設が立地しており使用料収入も大きく、経費回収率などの指標で健全度が高いものとなっている。事業が概成したなか、民間の住宅開発も旺盛で今後も指標維持、向上が見込まれる。一方経常収支比率では100ポイントを下回り、累積欠損金比率でも欠損金が生じている。これは一般会計からの繰入を補正予算において減額した際、消費税の跳ね返りが見込を上回り欠損金が生じたもので、経費回収率などその他の指標が示すように、経営面は安定している。この欠損金額は小さく、累積欠損金比率も2%未満で次年度での解消を図る。菰野町では下水道による汚水処理では、公共下水道事業(狭義)及び特定環境保全公共下水道事業において同質のサービスを同一の料金で受けることができるよ一体的な事業として展開し管理運営している。両事業合わせて収支を図り、使用料改定を行っている。公共下水道事業だけを切り離して試案すると、現況の指標は健全度は高く示されているが、当町では特定環境保全公共下水道事業と一体的に指標を捉える必要がある。

有形固定資産減価償却率

管渠老朽化率

管渠改善率

老朽化の状況について

公共下水道は流域関連公共下水道のため、処理場を有せず、有形固定資産はほぼ管渠が占める。管渠の法定耐用年数は50年で、当町の平成11年度の供用から起算すると、管渠老朽化率における耐用年数を経過した管渠、及び管渠改善率における更新等の改善を必要としている管渠は有さない。またアクションプログラムでは耐用年数を72年と見込んでいることもあり、老朽化度合は大きくないものとして、これを喫緊の課題として位置付けていない。有形固定資産減価償却率は平成28年度に企業会計に移行したことから、減価償却累計額が1年分のため、類似団体に比べ指標がよくみえてしまうところがある。公共下水道は概成しており、資産の増加より減価償却累計額の増加の方が大きくなっていくため、特定環境保全公共下水道に比べ当該指標の上昇が見込まれる。下水道法の改正により、事業計画に維持管理計画を規定し硫化水素の発生しやすいマンホールの点検などが義務付けられた。車両荷重によるマンホール鉄蓋の損耗などもあり、ストックマネジメントを策定するなどして計画的に点検を行い、施設の延命を図る。

全体総括

平成28年度に企業会計に移行してはじめての経営分析で、前年度までの指標と比較分析ができず、類似団体の指標と比較した分析を行っている。公共下水道事業は概成し、下水道使用料により汚水処理費の全額が賄われている。また概成はしているが民間開発などもあって使用料は伸びており、維持管理費が抑えられているなかで、経費回収率の改善が見込まれる。老朽化対策については、管渠の法定耐用年数が50年、生活排水処理アクションプログラムでは72年が見込まれおり、平成11年度の供用から起算すると、老朽化度合は大きくはなく、これを喫緊の課題として位置付けてはいないが、車両の荷重によるマンホール鉄蓋の損耗や、硫化水素によるマンホール内のコンクリート及び鉄蓋の腐食に対しストックマネジメントを講じ対処することで、事故を未然に防ぎ、施設の延命を図る必要がある。

出典: 経営比較分析表,

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