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地方財政ダッシュボード

三重県尾鷲市の財政状況(2011年度)

🏠尾鷲市

地方公営企業の一覧

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収録データの年度

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総括表

人口の推移

財政比較分析表(2011年度)

財政力指数の分析欄

前年度に比べ0.02ポイント減少している。類似団体、全国及び三重県の平均においても0.02~0.03ポイント減少しており、景気の低迷が主な要因であると考えられる。本市においては、人口減少、少子高齢化、景気の悪化等により市税収入が減少している。そのため、更なる自主財源の確保のため、市税等の滞納対策強化を図り、毎年度、収納率は向上させているが、調定額そのものが下がっており、今後も市税収入の減少が続くものと思われる。現状の市税等の滞納対策の強化を継続しつつ、使用料等の自主財源の確保に努める。

経常収支比率の分析欄

前年度に比べ2.6%上昇している。類似団体、全国及び三重県の平均においても1.0~2.2%上昇しているが、それぞれの数値をも上回っており、財政構造の硬直化が見て取れる。人件費については、定員適正化計画に基づいた新規採用職員の抑制(退職者の2/3補充)により減少しているが、扶助費及び公債費については、今後も増加が見込まれることから、集中改革プラン等に基づき、一層の経常経費の削減に努める。

人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄

類似団体平均を下回っているものの、前年度に比べ15,334円増加しており、また、全国及び三重県の平均を大きく上回っている。その要因として、消防業務と介護保険事業を一部事務組合で運営していることもあげられる。今後は、これらの組織との協議も踏まえ、経常経費の削減に努める。

ラスパイレス指数の分析欄

国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律に基づく国家公務員の給与額支給措置を反映したラスパイレス指数となったこともあり、前年度に比べ7.2%の増となった。このことから、社会情勢の変化や国の国家公務員改革の動向も踏まえ、給与制度の適正化を進めるとともに、人件費の抑制に努める。

人口1,000人当たり職員数の分析欄

定員適正化計画に基づく人員削減を行ってきた結果、類似団体平均を下回っているものの、全国及び三重県の平均を依然として上回っている。本市は昭和29年6月20日に1町4村の合併により誕生し、市面積が広く、旧町及び旧村に人口が散在しているため、行政効率が良いとは言い難い。また、現状の組織機構ではこれ以上の人員削減は厳しい状況になってきており、組織機構の見直しを含めた抜本的な事務事業の見直しを進めていく。

実質公債費比率の分析欄

類似団体平均に比べ3%下回っているものの、全国及び三重県の平均は上回っている。前年度とほぼ同額の10%台で収まっているのは、平成22年度に行っている繰上償還(122,791千円)による要因が大きく、実際の単年度の実質公債費比率では増加傾向にある。地方債発行額、地方債残高及び償還額も年々増加しており、後年度負担を考えた事業計画及び起債計画に基づく財政運営に努める。

将来負担比率の分析欄

前年度に比べ14.7%改善している。その主な要因は、充当可能財源等のうち財政調整基金、減債基金等の充当可能基金の増によるものである。しかし、類似団体、全国及び三重県の平均を依然として大きく上回っている。大規模災害に備え、学校等公共施設の耐震整備が控える中で、今後の事業内容を十分に精査し、将来世代への負担を強いることがない財政運営に努める。

経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2011年度)

人件費の分析欄

定員適正化計画に基づいた新規採用職員の抑制(退職者の2/3補充)により職員数は、前年度比3人減となっているが、台風12号、台風15号等による大規模災害により時間外勤務手当等が増加したため、類似団体、全国及び三重県の平均を下回っているものの、前年度と比べ1.3%悪化した。平成24年度以後4年間は、退職者数も増加することから、業務量に対する適正な人員を見極めつつ、人件費の抑制に努める。

物件費の分析欄

三重県平均を1.1%下回っているものの、類似団体及び全国の平均を大きく上回っている状況が続いている。定員適正化計画に基づき正規職員の採用抑制を行う一方で臨時職員の賃金が増加している。また、委託料についても年々増加傾向にある。その要因は、指定管理者制度の導入や資源ごみ収集運搬業務等の民間委託が考えられる。今後は委託料の見直しを行うとともに、引き続き個別事業の経費削減に努める。

扶助費の分析欄

全国平均を2.1%下回っているものの、類似団体及び三重県の平均を上回っている状況である。65歳以上の老年人口は、36.5%(平成23年度末)で昨年度に比べ0.8%増加している。扶助費の決算構成比は、昨年度に比べ0.8%下がっているものの、総支出額は、年々増加傾向にある。特に社会福祉費の伸びが非常に大きくなっている。社会保障関連経費は、社会経済情勢や制度改正により大きな影響を受けるが、市単独で改善できる点について精査を行い、適正な執行に努める。

その他の分析欄

類似団体平均よりは低い状態が続いているものの、前年度と比べ0.9%増加している。その要因は、高齢化に伴う国民健康保険事業、後期高齢者医療事業及び介護保険事業への繰出金の増加である。各特別会計とも料金収入や保険料収入の向上等に努めることで、一般会計からの繰出金の負担の軽減に努める。

補助費等の分析欄

前年度に比べ0.2%改善しており、年々改善傾向にあるものの類似団体、全国及び三重県の平均を大きく下回っている状況が続いている。その主な要因は、市立総合病院や一部事務組合に対する負担金である。また、各種団体に対する補助金も増加している。負担金、補助金等の適正化を図り、より一層の経費削減に努める。

公債費の分析欄

類似団体及び全国の平均は下回っているものの、三重県平均を1.1%上回っている。当市では、東南海地震等の大規模災害に備え、学校等公共施設の耐震整備をはじめ喫緊に行う緊急防災・減災事業の実施並びに償還年限が短い過疎対策事業債及び緊急防災・減災事業債の元金償還の開始により、公債費の増加は避けられず、今後も増加することが見込まれる。しかし、事業の計画的な実施により投資的経費の抑制に努め、市債発行を抑制するとともに、必要に応じて繰上償還を行い、増加の抑制に努める。

公債費以外の分析欄

前年度に比べ2.2%増加しており、類似団体、全国及び三重県の平均を大きく下回る状態が続いている。人件費については、定員適正化計画等による継続した取組効果により類似団体等の平均を下回っており、物件費、補助費等及びその他経費の削減に努める。

実質収支比率等に係る経年分析(2011年度)

分析欄

財政調整基金残高については、普通交付税が平成20年度以降増額に転じるとともに、決算剰余金等を直実に積み立てしてきたことにより、平成22年度から標準財政規模比が20%を超えている。実質収支額及び実質単年度収支も安定した黒字を確保している。大規模災害等の不測の支出や景気変動による減収に備え、安定した市民サービスを提供するために、必要な基金残高の確保に努める。

連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2011年度)

分析欄

連結実質赤字比率は、全ての会計において黒字となっている。病院事業会計については、平成22年度まで年々減少傾向にあったが、平成23年度は、前年度に比べ0.48%増加している。しかし、医療圏域人口の減少、医師不足等により今後も厳しい経営が予想されることから、より一層の経営改善が必要である。今後も、各会計において効率的かつ効果的な財政運営を行い、健全な財政状態の維持に努める。

実質公債費比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

元利償還金については、平成21年度から尾鷲市クリーンセンター整備事業、海洋深層水取水施設整備事業に伴う元利償還の開始により増加傾向にある。また、それに伴い算入公債費等も増加している。平成22年度から過疎地域に指定され、過疎対策事業債の借入れが可能となり、平成23年度から学校等の耐震整備事業の本格的実施により借入額が大幅に増加している。平成27年度からの元金償還の開始に伴い、算入公債費等の増加が見込めるものの元利償還金の増加は避けられず、計画的な事業実施と適正な市債管理により元利償還金の増加を抑制していく。

将来負担比率(分子)の構造(2011年度)

分析欄

財政調整基金、減債基金等の充当可能基金の増加及び基準財政需要額算入見込額の増加により分子が下がっているものの、平成23年度から学校等の耐震整備の本格的実施により起債の借入れが増加し、地方債現在高が増加している。このことから、将来負担を念頭においた財政運営を行っていく必要がある。

出典: 財政状況資料集, 統一的な基準による財務書類に関する情報,