神奈川県大和市：市立病院の経営状況（2023年度）

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経営比較分析表（2023年度）

地域において担っている役割

本院は長年にわたり、救急医療や災害医療及び小児周産期医療の中核病院として、地域の医療需要に応えてきました。平成24年には地域がん診療連携拠点病院、令和元年には地域医療支援病院の承認を受け、コロナ対応では神奈川モデルにおける重点医療機関として陽性患者の受け入れ・治療を行ってきました。今後も神奈川県地域医療構想県央構想区域における基幹病院のひとつとして、地域医療を支え、地域住民のいのちを守る病院として、本院を取り巻く社会環境を踏まえつつ、高度急性期・急性期医療の強化に努めるとともに、地域の医療機関等との連携を一層深めていきます。

経常収支比率

医業収支比率

修正医業収支比率

累積欠損金比率

病床利用率

入院患者１人１日当たり収益

外来患者１人１日当たり収益

職員給与費対医業収益比率

材料費対医業収益比率

経営の健全性・効率性について

経常収支比率は、新型コロナウイルス感染症の病床確保補助金等の収益減により下がり、100％未満となっています。医業収支比率、病床利用率、外来患者１人１日当たり収益は上昇するも平均値を下回り、累積欠損金比率は平均値を大きく上回る状況が続いており病院経営は大変厳しい状況となっています。令和元年度より毎年増加していた入院患者１人１日当たり収益は今年度は減少しました。医業収益が増加し、材料費節減の取り組みにて材料費対医業収益比率は平均値を下回ったものの、職員給与費対医業収支比率は看護師の増等で平均値を大きく上回っている状況です。引き続き、診療報酬請求の適正化等による収益増加や費用縮減の取組み等により収支改善に努めていきます。

有形固定資産減価償却率

器械備品減価償却率

１床当たり有形固定資産

老朽化の状況について

有形固定資産減価償却率、器械備品減価償却率及び１床当たり有形固定資産ともに平均値を上回っている状況です。特に、有形固定資産減価償却率から平均よりも建物全体の老朽化が進んでいることがわかります。そのため、病院の将来的な建て替えを視野に入れつつ、まずは建て替えが実現可能な財務状況になることを目指します。なお、将来的な建て替えまでの間も施設の機能と安全性を確保する必要があることから、令和５年度には外壁改修工事等を実施しました。今後も施設保全計画に基づき施設の長寿命化を図っていきます。器械備品については、既存品管理を徹底し、経営状況を踏まえながら購入の必要性を精査した上で、計画的に更新していきます。

全体総括

令和５年度もこれまでと同様、皆様から信頼される地域の基幹病院として良質かつ適切な医療サービスの提供に努めました。より質の高い医療を提供するため、地域包括ケア病棟を一般急性期病棟に転換し、全ての病棟を高度急性期・急性期病棟へと体制整備を行いました。経営成績については、病床利用率の上昇により入院収益が前年度より増加しましたが、新型コロナウイルス対策補助金の大幅な減少により収益全体としては減となり、支出では人事院勧告による給与改定等で給与費が大きく増加するなど、病院経営は引き続き厳しい状況となっています。今後も皆様から信頼される地域の基幹病院として存在し続けていくため、収支改善に取組み、経営の健全性と安定性の向上に努めます。

出典：経営比較分析表,

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