山形県飯豊町：農業集落排水の経営状況（2020年度）

収益的収支比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	52.35	51.37	49.14	51.2	48.24	46.25	46.26	43.82	43.87	41.8	42.61
類似団体内平均値（％）	73.73	73.73	72.81	70.84	74.34	75.2	76.83	79.0	79.45	80.11	81.02

企業債残高対事業規模比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	0.0	2058.22	1732.36	1843.71	3506.09	3361.98	3374.28	3322.28	3228.58	3261.35	3286.47
類似団体内平均値（％）	1512.93	1334.45	1212.63	1055.15	869.49	865.97	783.59	652.19	479.4	438.74	294.65

経費回収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	28.89	30.42	27.31	27.52	28.5	28.57	38.74	29.98	28.65	85.53	76.34
類似団体内平均値（％）	53.12	51.25	50.53	49.97	50.3	51.05	54.12	58.66	55.95	56.03	61.59

汚水処理原価

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（円）	513.78	511.06	558.96	583.25	553.37	556.01	407.99	524.44	556.36	185.94	214.25
類似団体内平均値（円）	267.17	281.62	289.22	296.29	303.16	303.96	288.12	265.78	280.68	280.24	241.21

施設利用率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	54.11	55.23	55.23	55.23	57.11	57.11	57.11	57.11	40.79	40.43	40.43
類似団体内平均値（％）	54.98	56.28	55.46	54.36	54.1	53.29	62.8	52.57	50.98	50.21	60.59

水洗化率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	83.62	83.76	83.8	83.74	86.73	86.73	90.2	90.2	93.97	95.16	95.95
類似団体内平均値（％）	83.47	83.53	83.54	83.44	83.53	83.59	84.11	84.48	84.56	84.28	91.9

経営の健全性・効率性について

①から、収益に対し費用の方が大きく他会計繰入金への依存割合が増加している。老朽化する施設の維持管理費が増大する一方で、人口減少などにより料金収入が減少していることが要因として挙げられる。④から、類似団体と比して高い数値で推移している。令和元年度まで投資的事業を抱えていたため、企業債残高が増えていることが影響している。⑤から、使用料収入以外に依存している割合が高い。令和2年度から、公営企業化に向け取り組んでおり、今後、事業に係る費用の削減は当然のことながら、使用料の見直しを行い、適正な料金体系の構築を図っていきたい。⑥から、人口減少と散居集落等管路の非効率が汚水処理費を上げる要因となってきたが、ようやく類似団体と同程度の数値を示してきた。⑦から、人口減少もあって施設の利用効率は40％前後となっている。現在の数値から、施設統合も検討しなければならない。⑧から、今後施設整備計画の完了に向かい水洗化率は上昇が見込まれる。水洗化率100％に向けて更に努力していく。

管渠改善率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0
類似団体内平均値（％）	0.02	0.03	0.04	0.03	0.03	0.01	0.04	0.01	0.01	0.01	0.02

老朽化の状況について

昭和61年の事業開始から順次施設整備を進めてきた。最も早く整備した地区は30年以上が経過していることから計画的な設備更新の検討、準備期に到達している。

全体総括

処理施設の老朽化対策として、長寿命化など計画的な更新を検討し、料金水準適正化の検討、公債費抑制のため起債事業を精査しながら他会計繰入金の依存割合を小さくする必要がある。しかし、人口の減少、高齢化が進行している当町の状況にあってライフライン料金の値上げは行政サービスの低下に繋がりかねず慎重にならざるを得ない。老朽化施設も多くかかえていることから、施設統廃合、ダウンサイジング、広域連携等持続可能な将来検討をしていく。集合処理方式と個別処理方式を比較した場合、汚水処理原価では個別処理方式にその優位性が存在した。当町のような散居集落において今後生活排水処理事業を推進していくとき、経済的より優位な方法を更新時においても選択していく。