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宮城県気仙沼市:気仙沼市立病院の経営状況(2023年度)

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経営比較分析表(2023年度)

地域において担っている役割

気仙沼地域の中核的病院として,救急医療・周産期医療及び小児医療などの政策医療を担うほか,耳鼻咽喉科や人工透析など,当地域にない医療を提供し,管内医療機関と連携しながら地域医療を支えている。また,宮城県の地域災害拠点病院及び指定感染症医療機関の指定を受けており,公立病院としての役割を担っている。

経常収支比率

医業収支比率

修正医業収支比率

累積欠損金比率

病床利用率

入院患者1人1日当たり収益

外来患者1人1日当たり収益

職員給与費対医業収益比率

材料費対医業収益比率

経営の健全性・効率性について

①②③経常収支比率については,新型コロナウイルス感染症対策の補助金が減額となった影響が大きく,前年度比で7.5ポイント低下し98.8%となったものの,医業収益は過去最高額を計上し,医業収支・修正医業収支比率は令和3年度以降,着実に改善している。④各病棟で目標患者数の設定を継続するなど,看護部を中心に適切なベッドコントロールに努めた結果,前年度比で6.1ポイント上昇した。⑤⑥入院患者については,回復期機能48床を運用していることや平均在院日数の長期化等により類似病院平均値を下回っており,手術患者の確保と在院日数の適正化に努める必要がある。⑦職員給与費は医療技術職の増員等により増加したものの,それ以上に医業収益が増加したことにより,対医業収支比率は前年度比で0.6ポイント改善した。⑧前年度比で0.4ポイント悪化したものの,薬剤科主導による後発医薬品への切替えや医療材料管理委員会がベンチマークシステムを活用したコスト削減の取組を継続したことにより,類似病院平均値を下回っている。⑨累積欠損金比率は類似病院平均値を上回る状況が続いており,引き続き経営改善に取り組む必要がある。

有形固定資産減価償却率

器械備品減価償却率

1床当たり有形固定資産

老朽化の状況について

有形固定資産・器械備品減価償却率は,新病院の建設及び医療機器更新により,平成29年度以降,数値は大幅に改善したが,機器備品については,令和3年度から平均値を超えている。1床当たり有形固定資産については,新病院建設時期が東日本大震災の復興事業期間と重なり,復興需要に起因する資材や労務単価の高騰により,建設費が嵩んだことで平均値を上回っている。今後も,計画的な施設・設備更新により,地域の医療需要に応えていく。

全体総括

少子高齢化による医療需要の変化や,医療人材不足により,当地域の医療を取り巻く環境は日々厳しさを増している。医業収支・修正医業収支比率は改善傾向にあるものの,依然として類似病院平均値を下回っている。令和6年1月に策定した気仙沼市病院事業経営強化プランに基づき,病床管理の徹底や入院・外来単価の適正化等による収益確保と,業務の効率化による給与費の抑制や診療材料等の在庫抑制・購入価の低減等による費用抑制に努める必要がある。

出典: 経営比較分析表,

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