事業・施設概要
| 都道府県 | 岩手県 | 経営主体 | 矢巾町 |
|---|---|---|---|
| 事業区分 | 末端給水事業 | 会計適用区分 | 法適用 |
| 類似団体区分 | A6 | 行政区域内人口 | 26,539人 |
| 現在給水人口 | 25,584人 | 給水区域面積 | 5,301ha |
注:人口・面積は当該年度値。
経営の健全性・効率性について
単年度の経常損益を示す経常収支比率は146.92%であり、直近の5年間を比較しても類似団体平均値を超えている。これは給水にかかる費用(給水原価)を水道料金で回収できる状況になっているからであり、料金回収率147.51%に表れている。矢巾町はかつて給水原価を水道料金で賄えない状況であったが、平成9年度の料金改定や平成17~21年度に実施した集中改革プランに基づく経費削減に取り組んだ結果、適切な料金収入を得られるようになった。安定的な収入を確保できるようになったため、企業債の発行を抑制することができ、平成8年度を最後に企業債の発行は行っていない。企業債残高が類似団体平均値より低い理由である。施設利用率及び有収率も平均値を超える水準を維持している。これは日々の点検を記録・分析し、異常を素早く見つけられる体制になっていることが大きな要因である。また平成26年度から点検記録を紙ではなく、タブレット端末を用いるようになったため、より素早くかつ正確に集計を取ることができている。以上の結果から、現在の矢巾町の経営状況は健全な状態を維持しているといえる。
老朽化の状況について
水道施設に対して、投資を抑制していた傾向がある。これは経費削減に取り組んでいた結果でもあるが、同時に岩手医科大学附属病院の動向が不明確であったことも理由の一つである。現在、減価償却率は49.69%と高い水準にあり、施設の更新が近付いている。しかし、岩手医科大学附属病院の移転内容が明確になり、施設整備を本格化したことから、平成23年度以降は管路更新率が類似団体平均値を超える水準となっている。同時に、管路経年化率も類似団体平均値が上昇傾向にある中、一定水準で踏みとどまっている。以上の結果から、現在の矢巾町の水道施設の更新状況は良好な状態を維持しているといえる。
全体総括
経営状況及び施設更新状況の分析結果から、現在の矢巾町の水道事業は良好な状態を維持しているといえる。これは、職員1人当たりの生産性が高く、給水原価を低く抑えていること、給水にかかる費用を水道料金で回収できていることが大きな要因である。ただ、施設の老朽化は進行していることから、更新を行う必要性が高まり、建設費や修繕費の増加が懸念される。適切な施設更新を実施するためにも、将来的に見込まれる人口減少に伴う水需要の減少を考慮することが重要である。以上を踏まえて、安定で持続的な水道水を供給していくためにも、財政状況を見通した適切な水道事業量を検討していかなければならない。
経営状況
収支構造
総額6.4億円
総額4.4億円