北海道上士幌町：特定環境保全公共下水道の経営状況（2014年度）

収益的収支比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	77.95	81.4	80.98	81.01	81.82
類似団体内平均値（％）	71.53	74.64	75.88	73.5	75.8

企業債残高対事業規模比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	1705.09	1445.67	1347.02	1272.29	1209.41
類似団体内平均値（％）	2105.45	1735.4	1535.7	1407.49	1159.15

経費回収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	35.42	37.14	37.74	39.38	38.25
類似団体内平均値（％）	53.15	57.69	57.88	59.2	60.89

汚水処理原価

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（円）	294.55	285.82	281.87	270.57	282.33
類似団体内平均値（円）	294.57	269.22	268.84	265.13	266.59

施設利用率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	58.23	58.23	74.6	80.09	84.96
類似団体内平均値（％）	98.17	77.15	73.5	72.52	58.66

水洗化率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	84.1	84.94	87.6	89.52	92.87
類似団体内平均値（％）	70.88	79.55	80.29	80.99	81.16

経営の健全性・効率性について

①のグラフは、料金収入や一般会計からの繰入金等の総収益で、維持管理費などの総費用に地方債償還金を加えた費用をどの程度賄えているかを表す指標です。単年度の収支が黒字の場合100％以上の数値となりますが、本町はH26で81.82％となり収支が赤字であることを示しています。④のグラフは、料金収入に対する起債残高の割合であり、起債残高の規模を表す指標です。本町は下水道管渠の整備がほぼ終了したことから、年々減少しています。⑤のグラフは、使用料で回収すべき経費を、どの程度使用料で賄えているかを表した指標です。使用料で回収すべき経費を全て使用料で賄えていれば100％以上の数値となりますが、本町はH26で38.25％と平均値よりも下回っており、不足分は一般会計からの繰入金で賄われています。⑦のグラフは、下水道処理施設が一日に対応可能な処理能力に対する、一日平均処理水量の割合で、施設の利用状況を示しています。本町はH26で84.96％で汚水水量に見合った施設ですが、今後は新たな宅地分譲や水洗化率の増加により汚水水量が増加した場合、施設の増築を検討する必要があります。⑧のグラフは、現在の処理区域内人口のうち、実際に水洗便所を設置して汚水処理している人口の割合を表した指標です。本町の人口は年々減少していますが、水洗化人口は微増ですが年々増加傾向にあります。

管渠改善率

年度	2010	2011	2012	2013	2014
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0
類似団体内平均値（％）	0.06	0.12	0.12	0.06	0.04

老朽化の状況について

上士幌町の下水道管渠は総延長３９キロメートルあり、平成５年から管渠が建設されました。下水道管渠の耐用年数は５０年であり、本町の下水道管渠が耐用年数を経過するのは概ね３０年先となります。また、下水道管理センターは平成８年から供用が開始されていますが、機器の故障などによる機能停止を未然に防止するため、平成２２年度に長寿命化計画を策定し、計画的に設備機器の改築更新を行っています。

全体総括

今後の下水道事業は、処理施設における機械・電気設備の老朽化による機器更新事業を行っているため、多大な事業費を必要としています。しかし、現在の下水道事業の経営状況は、汚水を処理するために必要な経費を下水道使用料では賄いきれず、一般会計からの繰入金を受けている状況です。このような状況から、健全な下水道財政を維持するため、歳出では適正な整備費の投入・施設管理費の削減、また、歳入では施設管理費に見合う使用料の確保が必要になります。