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財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
指数算定の分子となる基準財政収入額において町税等が減少した一方で、分母となる基準財政需要額は、社会福祉費や保健衛生費などの伸びにより増加したため0.01減となった。地場産業(窯業界)は、長引く不況と国際競争にさらされ長期低迷しており、町の財政基盤も自主財源に乏しい脆弱なものとなっており、指数0.39は類似団体平均0.47を下回っている。工業団地への大型企業進出や関連企業の進出により、今後は、固定資産税を中心とした税収増加も期待できるが、指数そのものへの反映は、平成26年度以降と推測している。
前年度比2.1%増の86.6%となり、類似団体平均82.3%を上回っている。これは、地方交付税や臨時財政対策債など一般財源が増加したにも関らず、人件費を除くすべての費目で経常的経費が増加しており、特に、下水道事業への公債費繰出増は著しい。加えて、給付費の伸びによる介護保険や後期高齢者医療など社会保障費への繰出金の増の影響も大きい。目標とする80%を上回っており、依然として弾力性には乏しいものとなっている。今後も、扶助費や社会保障費の増加が見込まれ、徹底したムダ・ムラの排除により経常的経費削減の努力を引き続き行う。
類似団体内ではここ数年最も低い位置にあり、平均よりも49,402円も低い。人件費においては、類似団体77,441円に対し48,020円と低い。これは、職員数が類似団体と比較して極端に少ないため人口1人当たりの職員給が28,206円と類似団体平均の48,786円と比較して60%以下となっていることが大きく反映している。また、物件費も33,452円は類似団体平均53,262円の約63%と低い。これは、予算要求段階から必要最小限額計上の徹底と、臨時的なものを除き原則前年度予算を上限とした査定枠の設定、さらには、執行段階での経費節減努力によるものである。
類似団体より1.5ポイント高い96.7となっているが、比較となる国家公務員や類似団体の職員の年齢構成や職員数、更には異動による対象者の変動もあるため一概に論じにくい面もある。本町の場合、人件費総額や人口1人当りの人件費は類似団体よりかなり低くなっているものの、ラスパイレス指数自体は類似団体平均値より若干高い数値で推移するものと推測している。職員の年齢構成が部分的に偏っているため、人件費の平準化を図る上でも年齢構成を考慮した採用と配置が課題となっている。
平成16年度においても類似団体中最も少ない職員数であったが、更に、平成17年度に策定した行政改革実施計画(集中改革プラン)において、公営事業会計を含めた職員総数を115人から平成22年度には97人(-15.6%)として、全国市町村の取組目標値である-8.5%よりかなり高い目標を設定し職員削減を図ってきた。類似団体8.84人とは3人以上、全国や県下平均と比較しても約2人も低い突出した数値となっている。住民サービスを低下させることなく多様化複雑化する行政ニーズに対応するためには、これ以上の職員削減は厳しいため、職員個々の対応能力の向上を図るとともに、可能な限り業務の民間委託を進め、公営事業会計を含めた職員の定員管理に努める。
類似団体より3.1%もポイント高く、前年度と比較しても0.4%悪化している。これは、指数算定の3ヶ年平均から除外する平成19年単年度の指数が15.5%に対し、算定に加える平成22年単年度の指数が16.9%と高率であることによる。その要因は、下水道事業の公債費繰出金の増加と交付税措置による補てん額の減少が重なったことによる。平成23年度以降は指数改善の見込であるが、工業団地や工業用水道などの大型事業への起債発行を控えており、過去の高利な地方債繰上償還の実施や自主財源の確保に努め、建設事業債発行は交付税措置のあるものを主とし、臨時財政対策債を含めた起債借入総額は当年度の元金償還額以下を基本とした財政運営を行う。
早期健全化基準350%を大きく下回る64.7%であり概ね適正である。前年度より14.4%改善し類似団体と比較しても20.1%下回っている。これは繰上償還等により地方債残高が減少したことに加え、職員数減に伴い退職手当組合の負担見込額が減少となったことが大きい。ただし、各種建設事業の起債残高はまだ大きな負担となっており、また、公共下水道事業推進による公営企業債償還額への繰入額は確実に増大する。その他の新規事業の実施等については総点検を行い、併せて過去の建設事業債の繰上償還実施などにより後世への負担を少しでも軽減できるように財政の健全化を図る。
類似団体と比較して人件費に係る経常収支比率は2.5%低く、かつ、前年度より0.9%下がっている。平成22年度の下降要因は、職員給の減によるものが大きい。人口1人当りの決算額は48,020円(類似団体77,441円)でこれに対する充当一般財源は45,195と類団平均69,440円より22,245円も下回っている。ただし、経常収支比率は、本町が職員削減を早期に取り組んでいたために、類似団体との差が徐々に縮まってきている。また、賃金(物件費)や一部事務組合の人件費相当負担金、公営企業等への人件費繰出金、事業費支弁人件費など人件費に準じる費用を含めた人口1人当りの決算額は53,506円で類似団体95,391円をかなり下回っている。
物件費の経常収支比率は前年度と比較して0.2%上がっているが、類似団体10.6%や全国平均12.8%、長崎平均11.2%としてもかなり低い水準である。平成18年度から予算の要求段階で毎年-5.0%を基本に設定し、需用費や役務費等の徹底した削減効果により、人口1人当たりの決算額は物件費全体で33,452円となり、類似団体平均53,262円と比較すると19,810円も下回っている。
本町の財政構造の大きな特徴として、突出した扶助費の構成割合にある。人口1人当たりの決算額は67,201円(前年53,750円)で、類似団体43,493円を大きく上回っている。その大きな要因は、町内保育所がすべて民間でありその運営費負担が大きいことによる。未就学児童のうち保育所入所率は約50%と非常に高く、保育料階層区分では低額負担の階層世帯が多く、その分公費負担が大きくなっている。経常経費充当一般財源は人口1人当り15,902円(類似団体13,437円)だが、経常収支比率が7.1%と類似団体内でも2番目に高く前年より0.2%、類似団体を2.7%上回っている。障害者自立支援制度の拡充などの増加要素もあり、現行の社会保障制度では抑制が困難であり、収支比率改善に繋がりにくい要因となっている。
繰出金の経常収支比率14.5%(類似団体13.1%)、維持補修費0.7%(同1.2%)となっている。繰出金では、下水道事業への公債費負担が事業の推進により増加したことや、介護保険や後期高齢者医療へは給付費の伸びによる法定負担金が増加したもので、これに伴い充当一般財源が増となり比率を押し上げる結果となった。
補助費等の経常収支比率は、類似団体14.4%を若干上回る15.1%で、前年度より0.2%下がっている。人口1人当たりの決算額は44,323円(類似団体73,132円)で、これに充当した一般財源は33,835円(類似団体44,008円)となっている。集中改革プランによる補助金30%削減や上水事業会計への補助金全廃など実施しており、今後も事業効果の乏しいもの、奨励的で目的が薄れたもの、少額補助や存続意義が失われたものなど廃止・縮小する。
公債費の経常収支比率は、類似団体平均より4.0%高い20.2%となっている。これは過去に、総合文化会館建設など投資的事業を短期間に実施しその借入が多額なことによるものである。平成11年度に長期財政計画、平成12年に公債費負担適正化計画を策定し、投資的経費の抑制を図り地方債の発行を極力抑制したことで、ピーク時(平成10年度末)81.7億円あった地方債残高は以降減少し、22年度末には64.3億円(臨財債等を除く建設事業債では39.2億円)まで圧縮している。しかし、元利償還額は同水準で平成26年度まで継続する見込である。ただ、人口1人当たりの経常充当一般財源額は45,194円で類似団体49,623円と比較して4,429円低くなっている。
例年64%から66%程度で推移しており、今回は類似団体とほぼ同じ水準の66.4%で前年度より2.2%増となっている。これは前記したとおり、繰出金の伸びが影響しており、当面は同様の状況が続くものと思われる。また、公債費の経常収支比率20%以上となっていることから、これが類似団体並みの16%に圧縮できれば、理想とする経常収支比率80%以下に近づくことができるが、今後起債残高の著しい減少は見込めず、公債費繰上償還の財源捻出も厳しいものがある。
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