収益等の状況について
地方債償還金が減少したことから、平成28年度より収益が増加し黒字に転換しており、他会計からの補助もないため、公営企業として安定した経営状況となっている。しかし、行政サテライトによる本庁への来庁者減少に伴う利用台数の減少及び新型コロナウイルスの影響により年度末(2、3月)の収益が減少しており、利用状況の改善見込みについて不透明な状況が続くことが想定される。今後も健全な経営を続けていくためには、上記のような将来の施設のあり方を踏まえ、施設の更新・投資に充てる財源を計画的に確保していく必要がある。
資産等の状況について
収益の安定性確保は不透明な見込みが続く状況ではあるが、料金収入に対する企業債残高の割合が低いこともあり、必要な更新投資を行っていく。躯体等の改修については、平成27年度に調査をし、緊急性のある損傷はないとされているが、長寿命化に向けた対応として、予防保全対策など改修を実施していく。(令和2年度は屋外鉄骨階段補修工事を行う)また、精算機などの機器の更新について、導入及び維持管理経費削減を行うとともに、耐用年数や状況をみながら計画的に維持管理・更新を行っていく必要がある。(令和2年度からの指定管理者の利用料金制導入に伴い、指定管理者が精算機器を導入した。)
利用の状況について
稼働率が全国平均と比べて高い数値となっており、施設の利用状況は健全であるといえる。しかし、新型コロナウイルスの影響で今後の利用状況の悪化が見込まれる。
全体総括
平成28年度から収益は黒字となっており、また稼働率も高いことから、おおむね健全な経営状況である。しかし、今後は新型コロナウイルスの影響による収益の悪化が想定されることから、指定管理者制度(令和2年度から利用料金制を導入)による利用者サービスの向上及び増収対策に努めるとともに、施設の更新・投資に充てる財源を計画的に確保していく。