経営の健全性・効率性について
○収益的収支比率は、流域構成団体からの負担金(収入)の増加に比べ、地方債償還金(支出)の増加が大きかったため、27年度より低くなっている。今後も支出の抑制に努め、当該指標の改善に努める。○企業債残高対事業規模比率は、全国の平均より低くなっているものの、今後、施設の老朽化に伴う改築更新等による企業債の発行が見込まれることから、当該指標にも留意した上で事業を実施していく。○汚水処理原価は、施設の修繕等に伴い維持管理費が増加しているものの、年間有収水量も増加したことから、前年度より低くなっている。今後も維持管理費等の抑制に努める。○施設利用率は、前年度から上昇しており、全国平均に近い値となっている。○水洗化率は、全国平均より高いが、市町事業への助言等を通じて更なる経営の健全化を図る。
老朽化の状況について
管渠は最も古いもので布設後37年を経過しているが、定期点検の結果、早急に対策が必要な箇所は確認されていない状況である。今後は、予防保全の考え方を基本に、管渠施設を含めた下水道施設全体の状況を客観的に把握、評価し、長期的な施設の状態を予測しながら最適な改築を実施するために、ストックマネジメント計画を策定の上、計画的かつ効率的に維持管理を進めていく。
全体総括
総収益対総費用比率は119.9であることから、維持管理費用に要する収益は十分確保されているものの、企業債償還に必要な財源が不十分である。今後も関係市町と協力して普及率、接続率向上に努めるとともに、効率的な投資を行いながら維持管理費等の削減を進めることにより、適正な収益の確保に向け引き続き取り組む。