経営の健全性・効率性について
真庭市は、給水区域が東西に約30㎞、南北に約50㎞と広大なうえ、その地形の起伏が激しいことから、水道施設の統合には莫大な費用が必要となる。費用対効果を鑑み、水道施設の統合を検討、実施しているが、統合できない数多くの施設があるため、維持管理費用が多額となっている。①収益的収支比率料金収入が減少し、施設の維持修繕等にかかる経費が増加したことにより、72.91%に減少している。④企業債残高対給水収益比率起債残高の減少により1,034.83%と減少しており、今後も分析を行っていく。⑤料金回収率給水原価の上昇により、料金回収率が51.01%と低下した。⑥給水原価地理的条件により、投資経費が高価となっており、起債償還額も多いため、給水原価が平均値と比べると高い状況である。⑦施設利用率、⑧有収率老朽管の改良や漏水修繕を行っているものの、施設利用率は57.69%、有収率は70.82%に低下した。
老朽化の状況について
投資効果が、最大限発揮できるよう平成28年度より、老朽管改良を優先順位により順次行っている。③管路更新率更新率は0.41%と低下したものの、計画的な老朽管改良を実施している。
全体総括
安心安全な水道水の供給のため、監視システムを導入し、水質事故や断水とならないよう事前に事故防止作業を行っているところであるが、人員削減となる中で水道技術者が少なくなり、技術の伝承が困難になっている。また、令和2年度より企業会計の適用を予定しており、適用後は収支状況を明確にしたうえで歳入歳出の適正化を図り、経営戦略を立てて事業運営を行っていく必要がある。