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平成25年度単年度としては、基準財政需要額が単位費用の減額により減少し、基準財政収入額は固定資産税の家屋分の増加や市たばこ税で制度改正により県と市の配分が変更となったこと等により増額となったものの、財政力指数の計算上では大きな影響を受けていない。平成20年度以降の市税減少の影響を受け、平成22年度以降連続して財政力指数は下降(悪化)している。今後も市税収入のみならず、収入の確保に努め財政基盤の強化を図ることが必要である。
歳入(経常一般財源)は、固定資産税の増収等により市税が昨年度に引き続き増加し、また株式等譲渡所得割交付金、臨時財政対策債も増収となったことなどにより増加した。一方、歳出(経常経費充当一般財源)については、例年どおり社会保障関係費が増加したものの、職員数の削減や定年退職者数の減少に伴う退職金の減少による人件費の減少や繰上償還の効果等による公債費の減少等により、前年度に比較して減少した。これにより経常収支比率は昨年度より3.4ポイント改善している。
南北に細長い地勢的要因による各種施設数の多さに起因する人件費や施設の維持管理費用をはじめとする物件費の割合が高く、例年、類似団体平均を上回っている。引き続き、組織機構の見直し、定員適正化計画に則った適正な職員配置による人件費の抑制や、公共施設における指定管理者制度の導入や長期継続契約の活用等により物件費の抑制を図る必要がある。
平成26年4月1日現在のラスパイレス指数は、給料の独自カット継続、昇給制度の見直し及び55歳昇給停止等の取り組みを実施したことによるもので、今後においても給与体系や諸手当の見直しを進めつつ、引き続き適正な人事配置と行政効率の高い組織づくりを進めていく。
南北に細長い地勢的な要因から、消防職員の配置が他の自治体に比べ多い状況であることや、子育て世代に対する環境整備にも重点を置いていることから市内公立9幼稚園、公立4保育園においても延長保育を充実しているものの、定員適正化等により職員数の総合計は平均を下回っている。引き続き職員数を精査し、適正な職員配置に努めていく必要がある。201201201201また、一方で、今後の市政運営も踏まえ、将来にわたって市民の要請に応え行政サービスを提供するため、計画的な職員採用の実施も必要である。
平成25年度は、臨時財政対策債等の繰上償還や市債の借入を厳選してきたことなどにより利子支払総額は減少し、実質公債費比率は1ポイント下降(改善)した。算定数値が3%台となるのは初めてで、今後も市債に大きく依存することのない健全な財政運営を図っていきたい。
平成25年度は、将来負担額が一般会計等の地方債現在高の減等により減少したものの、充当可能財源等も減少したため、平成24年度に比較して黒字の比率が0.9ポイント減少し-63.6%となったものの、充当可能財源等が将来負担額を上回っており、実質的な将来負担額はないこととなり、[-]表示となることは平成19年度から変わりない。今後においても将来負担の大きな要因となる地方債残高の縮減等に取組み続けることで、財政の健全化に努めたい。
南北に細長い市形であるため、消防署等の各種施設を多く設置する必要があることなどにより、例年、人件費に係るものは類似団体平均と比較すると高い水準にある。平成25年度は退職手当の減等により減少しているが、今後においても組織機構の見直しや定員適正化計画に基づく職員の精査と人員の適正配置等により、人件費のさらなる抑制に努める。
人件費の分析と同様、消防署やコミュニティ施設を多く有していることから、施設の維持管理費用が多くかかり、例年、類似団体平均を上回っている。平成25年度では生涯学習施設の指定管理の通年化分、私立保育所保育実施負担金やごみ減量化事業等により物件費は増加したものの、これに係る経常収支比率は減少(改善)した。今後も施設の維持管理費用の長期継続契約化などを進め経費の縮減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、例年、類似団体平均を下回っている。平成25年度は、生活保護扶助費や障がい者支援事業、保育実施事業等において増加しており、扶助費全体としては、年々増加傾向が続いていることから現行の福祉施策の見直し等の必要性は高まっていると言える。
維持補修費は同水準で推移しているものの、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計、後期高齢者医療特別会計など社会保障関係費への繰出金の額は年々増加傾向であり、今後においてもこの傾向は続くものと考えられるため経常収支比率悪化の要因となるものと思われる。
一部事務組合や各種団体に対する支出が少ないことから、例年、類似団体平均を下回っているものと考えられる。また補助金の見直しも行っており、今後も引き続き不適当な補助金の見直しや廃止に向けた取り組みの継続が必要である。
通常の道路整備に加え、駅前再開発事業、都市高速鉄道、コミュニティセンター整備等の政策的な事業に係る公債費が残っていることから、平成24年度までは類団平均を上回っていたが、平成25年度においては繰上償還の実施等による改善効果で平均値となった。償還期間短縮化に伴い今後、元金償還金が増加する可能性もあり、今後も効果的な繰上償還を積極的に実施し、公債費の縮減に努める。
平成25年度は前年度と比べると人件費、物件費の経常収支比率に占める割合は減少、維持補修費、補助費等は横ばい、扶助費、繰出金については増加している。平成25年度は経常収支比率が大きく改善したことに伴い類団平均より良好な数値となっている。