猪名川町:公共下水道

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収集されたデータの年度

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経営比較分析表(2015年度)

経営の健全性・効率性について

本町においては、水洗化率も高水準を維持しており、人口も年々減少傾向にあることから、今後使用料収入や有収水量の大幅な増加は見込めません。また経常費用の9割以上を流域下水道維持管理費と布設管の減価償却費が占めており、流域下水道維持管理費については各市町で配分して負担額の決定を行っているため、町独自で減額等を決定することは不可能であり、減価償却費についてもその年に費用化する額が決まっている為、経常費用の大幅な減額は見込めません。よって経常収益を増加させる必要があり、中でも下水道使用料が全体の8割を占めるため、水道事業同様、年々増加傾向にある未収金の回収率を上げるとともに、経費回収率の向上させるため、下水道使用料の改定も視野に入れて検討する必要があります。本町には、下水道処理施設がなく、豊中市が管理する猪名川流域下水道原田処理場にて下水処理を行っており、その建設及び維持管理に係る費用を負担金として支払っているため、施設利用率は0%となっております。累積欠損金比率については、平成26年度の会計制度見直しに伴い、利益剰余金が増加した事によって減少しておりましたが、これまで通りの赤字決算では右肩上がりに増加していく見込みです。企業債残高対事業規模比率については、開発地等の整備に伴う経費が業者負担により賄われたものが多いという経緯があるため、企業債の借入は最低限で済んでおり、類似団体平均値よりも大幅に低くなっております。

老朽化の状況について

平成27年度までに法定耐用年数を迎えた管渠等はありませんが、近年中に徐々に増加していく見込みとなっているので、管渠等更新を実施するには、多額の財源の確保が必要となるので、経営に与える影響等を踏まえた分析を入念に行った上で、必要性の高いものから優先的に更新等が実施できるよう計画的かつ効率的に更新に取り組む必要があります。

全体総括

経常収支比率を見ても分かる通り、水道事業同様、毎年赤字決算が続いており、資金不足分等は減価償却費等の現金支出を伴わない費用等で補填している状況でありますが、基金についてはいずれ底をつきることになります。経常収支比率の適正化を図るためには、上述のとおり、下水処理に係る費用については減額することが困難であるため、経常収益の8割を占める下水道使用料収入の増額が必要であり、適正な使用料収入を確保していくためにも料金改定等も視野に入れて検討していく必要があります。また今度更新時期を迎える管渠が急速に増加していきますが、給水人口の減少等に伴い、施設のダウンサイジング等も検討し、設備投資を最小限に抑える必要があります。また、管渠等の更新については、多額の財源を必要とするので、事業費の平準化を図り、毎年計画的に実施していく必要がありますので、経営状況について十分に把握した上で、中長期間の投資計画を見直していく必要があります。

類似団体【Cb1】

富里市 酒々井町 湯河原町 函南町 清水町 津島市 大山崎町 豊能町 猪名川町 三郷町 川西町 三宅町 田原本町 広陵町 南風原町