経営の健全性・効率性について
本市の公共下水道は、平成13年度に事業着手、20年度に供用開始しており、比較的新しい下水道である。以下に本市公共下水道の経営の健全性・効率性の要点を示す。①収益的収支比率現状、使用料収入で汚水処理費の維持管理分を賄っているが、汚水処理費の資本費分までは賄いきれていないため、収益的収支比率や経費回収率は100%を下回っている状況である。④企業債残高対事業規模比率これまで毎年40ha程度の面整備を施行してきたが、平成27年度においては48haの面整備を施行したため企業債の借入れが増加した。そのことに伴って比率が上昇したと考える。⑤経費回収率使用料徴収事務費の増加、水質調査費の増加や公共最終ます蓋・埋設管標示ピンの購入など、維持管理経費が増大し数値が悪化した。経費削減を徹底するとともに収納率を向上させなければならない。⑥汚水処理原価整備面積の増加による工事費の増加で処理原価が増大したと考える。処理原価の高騰は、接続率の低迷と維持管理費の支出にあるため、普及活動及び経費の抑制に尽力しなければならない。⑧水洗化率類似団体平均値を下回っており、今後も水洗化促進の普及活動等を実施し、水洗化率向上に努める必要がある。
老朽化の状況について
供用開始をして約8年であることから、老朽化対策は行っていない。今後は、新事業計画に対応するため、必要に応じて管内の点検等を実施するとともに、ストックマネジメントの策定に着手していく。
全体総括
長期的な課題としてはストックマネジメントの策定に着手する必要があるが、当面は効率的な普及促進や水洗化の促進が重要であるとともに、経費の節減にも努力していかなければならない。