経営の健全性・効率性について
各指標において、平成28年度の数値に変化が見られるが、平成27年度末で2流域下水道3処理区を管理していたが、その内最大規模の西遠流域下水道を浜松市へ移管したためである。①収支比率は100%未満であるが、10年間の財政期間を設け、収支の均衡を図ることとしている。その中で、負担金単価の見直しや維持管理コストの縮減に努めることで改善していく。④当該比率は類似団体に比べ低いが、処理場の長寿命化計画に基づき計画的に老朽設備の更新を行っており、今後も平準化を図ることにより横ばいで推移する見込みである。⑥汚水処理原価は上昇したが、これは西遠流域下水道の移管により汚水処理におけるスケールメリットが低下したことによる。今後は包括民営委託などにより汚水処理の効率化を図り、維持管理コストの更なる縮減に努めていく。⑦処理場の施設は段階的に整備されることから、施設利用率は増設時には一時的に低下するが、関連市町の面整備の進捗を図ることで改善される。⑧水洗化率は流域移管により低下したが、今後も接続率向上に向けたPR活動を行い、使用料収入増を図っていく必要がある。
老朽化の状況について
③管渠については、現在の点検状況や長寿命化計画において更新が必要な箇所はなく、改善実績は無い。狩野川東部処理区においては、供用開始より30年以上経過する管渠が今後増加することから、引き続き適正な維持管理に努めていく。
全体総括
各指標ともに昨年に比べ数値は低下しているが、これは平成27年度末に西遠流域下水道の浜松市への移管を行い、平成28年度からは1流域2処理区と事業規模が大幅に縮小したことによるものである。今後は残る狩野川流域の普及促進及び維持管理の効率化に、引き続き努めていく。また、狩野川流域は供用より30年以上経過し、老朽化する施設・設備が増加することから、平成30年にはストックマネジメント計画を策定し、計画的な改築更新及び更新投資の平準化を図っていく。