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地方税の増加などにより、基準財政収入額は増加したものの、教育費や民生費などの財政需要の増加により、基準財政需要額が増加したため、前年度より0.02ポイント下降した。今後も独自で定めた「多治見市健全な財政に関する条例」に基づく「財政向上指針」により、企業誘致を含む歳入の確保に取り組み、事務事業の見直しを行い経常経費の抑制に努める。
歳入(経常一般財源)では、地方交付税や使用料は増加したものの、地方税や財産収入が減少した。歳出(経常経費充当一般財源)では、人件費、物件費が増加したものの、補助費等が減少した。このことにより、4.6ポイント増加した。今後も、合併特例債の償還による公債費の増加が見込まれるため、行政改革や事務事業の見直しを推進し、経常経費の縮減に努める。
地方公務員共済組合等負担金(人件費)の増加や第2次情報システ構築運用事業(物件費)の実施により、決算額は増加したが、年度末人口は減少しているため、1人当り決算額が上昇した。今後も、行政改革や事務事業の見直しを実施し、人件費などのコスト削減に努める。
定員適正化計画により、平成27年4月1日時点の目標を782人(全職員)とし、技能労務職の退職不補充や民間委託の推進等により職員削減に努めている。
「多治見市健全な財政に関する条例」に基づく「財政向上目標」により、地方債残高の合計を490億円以内として、地方債の発行を抑制しているため、類似団体内平均値を大きく下回っている。今後も、合併特例債事業などの計画がされており、地方債の発行が見込まれるため、計画的な財政運営に努める。
平成19年度より引き続き比率は算定されていない。今後は新火葬場建設や駅北地区公共公益施設の建設などにより地方債の増加が見込まれるが、「多治見市健全な財政に関する条例」などに基づき、健全な財政運営に努める。
定員適正化計画における業務の民間委託の推進等により人件費の抑制に努めているが、2.6ポイント増加したのは、退職手当の増(整理・勧奨による退職手当は除く)や平成23年9月台風15号豪雨災害の対応等による人件費の増加によるもの。
物件費に対する経常収支比率は、前年度より0.7ポイント上昇し、類似団体内平均値を上回っている。指定管理制度の導入による民間委託や臨時職員の増員により、物件費は上昇傾向にある。今後も、指定管理制度の運用改善を検討し、財政の健全化に努める。
扶助費に対する経常収支比率は、前年度と同率であるが、類似団体内平均値を大きく下回っている。しかし、今後も高齢化により増加することが見込まれ抑制が難しいが、行政改革を通じて義務的経費の抑制に努め、財政の健全化に努める。
補助費等に対する経常収支比率は、広域行政負担金や民間保育所特別保育事業助成費が減少したため、前年度に比べて減少した。今後も、適正な補助金の交付を行い、財政の健全化に努める。
公債費に対する経常収支比率は、前年度より0.6ポイント増加したが、類似団体内平均値を下回っている。従来より臨時財政対策債について極力発行を抑えることで公債費の上昇を抑制してきた。しかし、合併特例債事業などが計画されており、公債費の増加が予測されている。将来世代への負担軽減を図るため「多治見市健全な財政に関する条例」に基づく「財政向上指針」により、合併特例事業債の償還財源として減債基金への積立てに努め、財政の健全化に努める。
公債費以外に対する経常収支比率は、人件費等の増加により、前年度より4ポイント増加しているが、類似団体内平均値とほぼ同率となっている。今後も、引き続き、財政の健全化に努める。