2022年度 2021年度 2020年度 2019年度 2018年度 2017年度 2016年度 2015年度 2014年度
人口の減少や全国平均を大幅に上回る高齢化率(令和3年1月1日現在52.2%)に加え、村内に主要産業がないこと等により、財源の中の地方税の占める割合が低く財政基盤が脆弱なため類位団体の平均を0.07ポイント下回っている。今後も自主財源の大幅な増額を見込むことは難しいため、人件費、光熱水費等の経常経費の削減、投資的経費の抑制など行財政改革を実施し、財政の健全化を図る。
物件費、補助費等にかかるものが比較的高水準にあるが、昨年度比7.8ポイントの減となった。国や東京都の補助金・交付金等の充当により類似団体を11.7ポイント下回っている。今後も人件費(超過勤務手当等)の抑制、光熱水費の削減、各種施設の保守点検等の一括契約による経費削減に努め、より一層の健全財政を目指していく。
物件費においては、物価や最低賃金の上昇などによる需用費・委託料の増などにより大きく増額となっているが、人口の少ない当村では住民1人の異動が大きく反映されるとともに過疎に直面している当村では人口も毎年減少しており、今後も人口1人当たりの額は増加していくものと推察される。人件費及び物件費については全体に対する割合も大きいため、今後も効率的な事務運営を進めるとともに適正な定員管理、経費の削減と抑制に努め、適正な財政規模を維持していく。
類似団体平均及び全国町村平均を上回っている現状となっているため、今後も地域手当の見直しや、人事考課制度の効果的な見直しを行いながら、給与の適正化を図っていく。
行政改革の推進による職員数の削減により類似団体平均を下回っている。今後も定員管理計画の見直しなどを図りながら、適正な定員管理に努めていく。
従前からの起債抑制策により類似団体平均を大きく下回っているが、今後も地方債の発行を抑制するとともに、借入の際には交付税措置等のある有利なものを選択するなど引き続き起債を抑制した健全な財政運営を図っていく。
起債の抑制や基金の効率的な運用により将来負担比率は生じていない。今後も公債費等の義務的経費の削減を中心とする行財政改革を推進し、健全な財政運営を努めていく。
人件費については、類似団体内平均と比較し1.3ポイント高い状況となっており、ここ数年は上昇傾向であったが昨年度比以降を見ると減少傾向となっている。今後も継続した人事考課制度の適正な運用や人件費(超過勤務手当等)の抑制を強化していき、職員給のみならず人件費全般を踏まえ削減を図っていきたい。
物件費については、類似団体と比較し9.8ポイント高い状況になっている。これは、東京都の委託事業である森林再生事業や枝打ち事業といった森林整備における受託収入の額が大きくなっていることが要因のひとつとなっているが、今後もそれ以外の光熱水費の削減、業務委託契約の内容の見直しを行うなど、効率的な事業の推進により物件費のコスト削減に努めていく。
扶助費については、昨年と比較すると0.7ポイント減少、類似団体平均と比較しても0.8ポイント減少している。これは、人口減少による高齢化が高止まり傾向にあることと、子どもの減少による影響と考えられるが、今後も対象者の資格審査等の適正化を進め適正な内容に努めていく。
その他に係るものについては、類似団体と比較すると7.0ポイント下回っている。また、昨年と比較しても3.1ポイント下回っている。下水道事業特別会計、簡易水道事業特別会計、国民健康保険特別会計、介護保険特別会計への繰出金等が大きく影響していると思われるが、令和2年度は簡易水道事業特別会計における配水管布設替事業が完了したことが要因と考えられる。今後も特別会計への繰出金については注意を払いつつ、特別会計における健全な財政運営を進めていく。
補助費等については、類似団体と比較すると2.9ポイント下回っている。また、昨年度と比較すると2.1ポイントの減少となっている。今後も新規補助金制度の抑制を図りつつ、現状の各種補助金については制度の縮小・廃止も視野に入れ内容精査を行っていき、各種補助金の更なる効率化を図っていく。
公債費については、類似団体と比較すると12.1ポイントと大きく下回っている。これは、従前からの起債の新規発行をできる限り抑制してきた成果であると考えられる。しかしながら当村では、下水道整備による償還や各公共施設の大規模改修など、今後も多額の事業費が必要となることから、引き続き歳出削減を図るとともに、できる限り新規起債発行の抑制に努めていく。
公債費以外については、類似団体と比較すると0.4ポイント上回っている。物件費・補助費等が高い水準となっているため、今後も委託事業の見直しや光熱水費の削減及び各種補助金等の見直しを行い、特別会計については、独立採算で運営できるよう事務事業の精査や料金、保険料等の見直しを行っていき健全な財政運営を進めていく。
(増減理由)おもちゃ美術館関連事業及びじゃがいも焼酎等製造事業に伴い財政調整基金30百万円を取り崩し、後期高齢者医療費助成事業に充当するため社会福祉基金を7百万円取り崩した。臨時的に旧学校校舎の修繕に対し学校跡地利用整備基金4百万円を取り崩し、令和元年台風19号に伴う災害復旧事業に対し災害復旧・復興基金を61百万円取り崩したことにより各基金が減額となっている。また、基金積み立てとして森林整備活用基金24百万円、新型コロナウイルス感染症対策基金24百万円を積み立て、基金全体としては52百万円の減額となった。(今後の方針)今後、基金の使途の明確化を図るため、財政調整基金を取り崩して特定目的基金に積み立てるための計画を定めていきたい。また、農林業事業や観光推進事業を進めていく上で、財政調整基金を取り崩していくこととなり、また社会福祉基金を活用した後期高齢者医療費助成事業を継続していくことから、全体の基金として中長期的には減少傾向となる見込みである。さらに公共施設等総合管理計画等に基づき各公共施設の大規模改修等が想定され、公共施設整備基金の計画的な運用も必要とされる。
(増減理由)おもちゃ美術館関連事業及びじゃがいも焼酎等製造事業等に伴い財源補てんとして財政調整基金を30百万円取り崩し、対前年度から29百万円の減額となった。(今後の方針)基金の使途を明確にするため、特定目的基金へ積み替えていきたい。また、災害などへの備えのため過去の実績等を踏まえ、適正な基金残高を早期に設定し更に効率的な基金運用を図っていく予定。
(増減理由)基金積立金利子分のみ積み立てのため微増となっている。(今後の方針)地方債の償還計画を踏まえ、今後の起債償還に対する不足の事態等に備え現状を維持していきたい。
(基金の使途)公共施設整備基金:公共施設整備のための費用に充てるための基金社会福祉基金:社会福祉事業の実施に必要な事業に充てるための基金(増減理由)社会福祉基金:後期高齢者医療費助成事業に充当するため社会福祉基金を7百万円取り崩したことによる減額。学校跡地利用整備基金:旧学校校舎の修繕に対し4百万円を取り崩したことによる減額。災害復旧・復興基金:令和元年台風19号に伴う災害復旧事業に対し61百万円を取り崩したことによる減額。基金積み立てとして森林整備活用基金24百万円、新型コロナウイルス感染症対策基金24百万円を積み立てた。その他の基金:その他特定目的基金については、基金積立金利子分のみ積立てのため微増となっている。(今後の方針)公共施設整備基金:公共施設等総合管理実施計画等を踏まえ、公共施設の大規模改修や将来を見据えた適正な基金残高を設定し効果的に運用していく予定。社会福祉基金:引き続き高齢者に対する医療支援として後期高齢者医療費助成事業に充当していく。
各公共施設が老朽化してきており、今後、膨大な施設改修費用が見込まれるため、施設の廃止も含めた計画的な運用が必要である。
起債の抑制や基金の効果的な運用により将来負担比率は生じていない。また、実質公債費比率についても従前からの起債抑制策により類似団体内平均値を下回っている状況が続いている。今後も地方債の発行を抑制するとともに、起債が必要な場合には交付税措置等の有利なものを選択するなど引き続き起債を抑制した健全な財政運営を図っていく。
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