経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率とは、料金収入や一般会計からの繰入金等の総収益から、総費用をどの程度賄えているかを表しています。狛江市は過去5年間黒字となっており、健全な状態であると言えます。④企業債残高対事業規模比率とは、使用料収入に対する下水道事業の市債残高の割合であり、市債残高の規模を表す指標です。狛江市は類似団体と比べて低くなっており、問題のない状況であると言えます。しかしながら、今後下水道施設の長寿命化や耐震化事業の増加が見込まれているため、平成26年3月に改訂した「狛江市下水道総合計画」に基づき、計画的に事業を行います。⑤経費回収率とは、下水道使用料で回収すべき経費を、どの程度下水道使用料で賄えているかを表した指標です。狛江市は過去5年間100%を上回っており、料金水準についても現状は適切であると言えます。⑥汚水処理原価とは、有収水量1㎥あたりの汚水の処理に要した費用についての指標です。狛江市は、経費と収益のバランスがよく、適切な処理ができています。⑧水洗化率とは、現在の処理区域内人口のうち、実際に水洗便所を設置して汚水処理をしている人口の割合を表した指標です。狛江市の水洗化率については、100%となっています。
老朽化の状況について
③管渠改善率については、当該年度に更新した管渠の延長の割合を表しています。狛江市は昭和40年代に集中的に管渠整備に取り組んだため、更新時期を迎えています。下水道の機能を継続して果たすことができるよう計画的に補修・修繕・改築を行っています。
全体総括
過去5年間の数値からは、狛江市の公共下水道事業の経営状況は健全であると言えます。引き続き、健全で効率的な事業運営に努めます。しかしながら、狛江市は下水道施設の整備時期が昭和40年代と比較的早かったため、今後更新等の建設改良費が増加する見込みとなっています。このため、平成26年3月に改訂した「狛江市下水道総合計画」を基に、計画的な事業の推進に努めています。また、平成29年度からは経営基盤の強化を図るため、地方公営企業法の適用に向けた移行準備に取り組んでいます。