経営の健全性・効率性について
収益的収支比率元金償還に充てた一般会計繰入金は収益として算入されていないため、100%を下回る推移をしているが、これを勘案した実質的な収支比率は100%となる。・企業債残高対事業規模比率建設事業のピークを過ぎ、企業債残高が緩やかに減少していることから、比率の減少につながっている。・経費回収率流域下水道事業では、下水道使用者へ使用料を徴収せず、市町へ負担を求めているため0%となっている。・汚水処理原価平成19年度以降包括的民間委託を導入するなど、経費の削減に努めており、有収水量の増加もあり、電力料金・人件費単価等の上昇がありながらも平均値を下回る原価を安定的に維持している。・施設利用率・水洗化率流域市町の水洗化率は100%に近い数値で推移している。また、有収水量が増加したことにより、施設利用率も増加傾向にある。
老朽化の状況について
現在、法定耐用年数を経過している管渠が無く、老朽化の進んだ管渠が少ないため平均値より低い値を示している。しかし、今後10年間で耐用年数を経過する管渠が存在することから、劣化している箇所については必要な修繕や老朽化対策を実施していくとともに、中長期的な投資計画等の検討が必要である。
全体総括
収益収支比率、企業債残高対事業規模比率等の指標から経営状況が悪化している状況はみられないが、耐用年数を経過して老朽化した施設の更新については投資計画等と併せ計画的に行っていく必要がある。今後、地方公営企業法を適用するとともに、投資計画等の検討、中長期の経営計画の策定等により経営の基盤強化と健全化に努めていく。