経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率:平成28年度は使用料の改定により上昇に転じたが、平成29年度は流域維持管理費の増により率の低下となった。今後も料金改定の検討や不明水対策を推進する必要がある。④企業債残高対事業規模比率:昭和56年度の整備開始から30年が経過していることにより償還終了件数が増加傾向にある一方で、推進中の新規面整備による新規地方債の発行により、企業債残高は微減に留まっている。⑤経費回収率:昭和56年度からの逐次的な面整備の実施により事業としての収支は後回しとなってきたが、使用料の改定(H28.1.1)により大幅な上昇となった。料金改定後においても平均値を下回る水準のため、今後も料金改定やコスト縮減の取組を推進する必要がある。⑥汚水処理原価:分流式下水道等に要する経費として一般会計より繰入を行っているため横ばいとなっている。⑧水洗化率:未接続世帯への普及啓発の効果により近年上昇傾向にあるが、平成29年度は新規面整備により微減となった。
老朽化の状況について
昭和56年度の整備開始から30年が経過し、更新事業計画策定のための管渠調査等が急務だが、新規面整備の途上にあり管渠改善については現行の配置職員数では実施困難な状況にある。
全体総括
平成2年度の供用開始から使用料の見直しが未実施であったが、経費回収率及び今後の更新事業に向けた財源確保のため、平成27年度中に使用料の改定を実施したことにより、平成28年度以降、経費回収率は改定前と比較し大幅に上昇している。だが、料金改定後においても経費回収率は平均値を下回る水準のため、今後も料金改定や普及啓発による料金収入の確保及びコスト縮減の取組を推進する必要がある。