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中山間に位置する本市の地域的な要因や人口減少、高水準の高齢化率(平成29年4月1日現在31.1%)などにより、自主財源に乏しいと言わざるを得ない状況にある。引き続き、市政改革大綱実施計画に基づき、効率的な行政運営による財政の健全化を図るとともに、地域の活性化や新たな財源の掘り起こしを行うことで、財政基盤の強化に努める。
市税は増額となったが、普通交付税及び地方消費税交付金の減額により経常一般財源収入額(分母)が減となった。また、行財政改革の取り組みによって、経常経費充当一般財源(分母)の削減に努めたが、1.6ポイント増となった。市の財政状況は厳しく、また、税収増が見込めない状況にあることから、市政改革大綱実施計画に基づき、行政のスリム化や給与の適正化、補助金や組織機構の見直しを行うとともに、市税の適正な賦課と厳正な徴収に努めることで、経常経費の削減と財源の確保に努めていく。
人件費、物件費及び維持補修費の合計額の人口1人当たりの金額は、昨年度から3,475円の減額となり、類似団体平均と比較すると28,724円下回っている。民間委託の推進などの行政改革を行った結果、人件費の抑制に一定の成果をもたらしたところである。また、施設の老朽化が進み、維持補修費が増加傾向にあるため、計画的な維持補修の実施に努める。
給与水準の適正化を行っているものの、職員構成の変動等により類似団体平均を1.7ポイント上回る99.5%となっている。人事院勧告及び国の指導に準拠した給与制度を推進しながら給与水準の適正化を行い、今後も引き続いて国の給与構造改革に準じた適切な運用を図る。
行政改革大綱実施計画により、市町村合併後10年間で職員の定数を84人以上削減する目標を定め実施してきたことなどにより改善傾向にある。今後も、地域の行政需要を考慮しつつ、適正な定員管理に努める。
市債発行額が公債費の元金償還額を上回らないよう配意するとともに、起債に大きく依存することのない財政運営に努めてきたことにより、数値の改善を図ることができた。今後も計画的な起債の発行に努め、起債に依存しすぎることのない財政運営に努める。
数値は減少を続けており、一定の改善傾向は見られるものの、依然として類似団体平均を大幅に上回っている。主な要因としては、市債残高及び公営企業債等繰入見込額が大きいことが挙げられるが、後世への負担を少しでも軽減するよう、市債発行額が公債費の元金償還額を上回らないように努め、起債に大きく依存することのない財政運営に努める。
平成22年度から平成26年度までを計画年限とする行政改革大綱実施計画において、市町村合併後10年間で職員の定数を84人以上削減することを目標とし、計画的な職員採用や再任用職員の活用を実施してきた。新たに平成27年度から5年間を計画期間とした市政改革大綱・実施計画を策定し、定員管理の推進を行い、定員の適正化に取り組むことを定めた。給与水準の適正化を行っているが、類似団体平均と比較して1.0ポイント高い水準にあるため、今後さらに行政改革への取り組みを通じて人件費の抑制に努める。
物件費に係る経常収支比率は、民間委託化の推進によって職員人件費の抑制を図ったことにより委託料が増加傾向にあるためである。また、保有する施設の老朽化が進み、維持管理に費用がかかっていることも高止まりしている要因である。前年度と比べると0.4ポイント減少したが、類似団体平均と比較すると0.6ポイント高い水準にある。今後、物件費全体を通じて経費の節減に努める。
扶助費に係る経常収支比率を類似団体平均と比較すると0.7ポイント高い水準にある。年々、増加傾向にある生活保護費の抑制、また、社会福祉費や老人福祉費なども含め扶助費全般において見直しを行うことで、財政圧迫に歯止めをかけるよう努める。
その他に係る経常収支比率は類似団体平均を5.4ポイント上回っている。下水道事業特別会計への繰出金が主な理由として挙げられる。下水道事業特別会計では長期債元金償還が経費増加の要因となっているが、経費を節減するとともに独立採算の原則に立ち返った料金の見直しなどを行って健全化を図ることにより、税収を主な財源とする普通会計の負担額を減らしていくように努める。
補助費等に係る経常収支比率は、類似団体平均と比較すると0.8ポイント高い水準にある。これは、一部事務組合への負担金が高い水準にあることが要因として挙げられる。各種団体の補助金も含め、公益上の必要性や効果などを勘案した上で見直しに努める。
公債費に係る経常収支比率は類似団体平均と比較すると3.7ポイント下回っているが、本市の財政構造上、公債費に依存する度合いが高いことから、各事業の適債性を十分に勘案・厳選の上、地方債残高を増加させないように努める。
公債費以外の経費にかかる経常収支比率は、前年度と比べると1.3ポイント上昇しており、類似団体平均を大幅に上回っている。主な要因として、子ども子育て支援新制度に伴う扶助費の増が挙げられる。今後、事務事業の見直しや各種事業の優先度を適切に判断し、歳出の抑制に努める。
行政改革大綱実施計画に基づき、市債発行額が公債費の元利償還額を上回らないよう配慮したことや、新たな債務負担行為の設定を極力行わずに財政運営を行ったことにより、将来負担比率は前年度に比べ9.8ポイント、実質公債費比率は前年度に比べ1.0ポイント改善した。税収の伸びを期待できない中ではあるが、市債に大きく依存することなく、また、世代間の負担の不均衡が生じないよう、適正で堅実な起債に努める。
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