東北町
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2011年度
指定団体等の指定状況
財政健全化等財源超過首都近畿中部過疎山振低開発指数表選定
人口の推移
産業構造
財政比較分析表(2020年度)
財政力
財政力指数の分析欄
財政力指数は、0.01ポイントほど増加したものの、県平均よりも低く類似団体平均を0.03ポイント下回っている。町内には大規模な事業所や産業が乏しいため、法人税や償却資産も含めた固定資産税の課税状況は若干弱いものであると考えている。また、農業・漁業の所得が回復傾向ではあるものの今後の見通しも厳しい状況である。依然として地方交付税への依存度が高いため、引き続き、義務的経費も含め歳出全体の見直し及び町税等の収納強化に努め、起債発行を抑制し財政基盤の強化を図る。
財政構造の弾力性
経常収支比率の分析欄
経常収支比率は、各項目で増減はあったものの前年より1.2%増加しているが、県平均よりも低く類似団体平均を0.7%下回っている。人件費や繰出金の増加などにより経常収支比率が上がり財政の硬直化が進んだものとなっている。依然として財政基盤は強固なものではなく、今後、少子高齢化に伴う社会福祉関係経費の増加が見込まれることから、今後も職員数の適正化や新規地方債の発行抑制及び全ての事務事業の優先度を見極めながら計画的に廃止・縮小を進め、経常経費の削減を図るとともに、町税徴収率の向上などにより経常経費一般財源の増収に取り組み財政健全化に努める。
人件費・物件費等の状況
人口1人当たり人件費・物件費等決算額の分析欄
人件費や物件費等の決算額の増加に伴い一人当たりの決算額が前年度より増加しているが、類似団体平均を下回るようになっている。また、除雪経費を含む維持補修費が増加したことも要因として挙げられる。今後も施設の老朽化等により維持管理費は増加することが想定されるため、今後は公共施設等総合管理計画による施設の統廃合を含めた検討が必要である。今後も、事務事業の見直しを行い、経費削減に向けた取り組みを実施していく。
給与水準(国との比較)
ラスパイレス指数の分析欄
職員構成の変動等により前年度比0.1ポイント減となっており、類似団体平均を2.7ポイント上回り全国的にも高い水準にある。定員管理の適正化と合わせて給与体系や諸手当の支給等の見直しを行うなど、引き続き、給与制度の適正な運用に努める。
定員管理の状況
人口1,000人当たり職員数の分析欄
前年度から0.2人増の8.63人となったが、類似団体平均を2.63人下回っている。これは、平成17年4月から平成23年3月までの期間に職員の新規採用を見送りして全体的な職員数の減少を図ったことが要因として挙げあれる。引き続き、各種事務事業の見直しや民間委託の推進等により職員数の適正化を図るとともに、財政状況も考慮しながら必要最小限の職員補充に努め定員管理適正化に努める。
公債費負担の状況
実質公債費比率の分析欄
繰上償還等により減少傾向ではあったものの、前年度比で同じ数値となっており類似団体平均を3.0%上回っており高い水準にある。旧合併特例債事業の償還に加え、耐震に伴う中学校改築事業時に発行した地方債の償還が大きな要因と考えている。今後、同時期に2校の小学校改築・改修事業に伴う地方債の償還が開始される予定であるため、これまで以上に事務事業の見直しを行い、投資的事業の縮減を図り新規地方債の発行額を抑制し健全な財政運営に努める。
将来負担の状況
将来負担比率の分析欄
前年度比7.3%減となり、類似団体平均と比較して100.7%上回っており、前年度より幾分改善されたものの依然として高い水準にある。地方債現在高の減少などが要因として挙げられるが、本庁舎耐震補強事業や社会福祉施設整備事業等に伴う新規地方債発行したことにより大幅な減少には至っていない状況である。今後も、事業の優先度を考慮し計画的な事業の実施を図るとともに、可能な限り新規地方債発行の抑制に努めながら、必要に応じて交付税措置のある有利な地方債の活用も含め義務的経費の削減を中心とする行財政改革を進め財政の健全化に努める。
経常経費分析表(経常収支比率の分析)(2020年度)
人件費
人件費の分析欄
人件費に係る経常収支比率は、前年度比0.6%増加し、類似団体平均を5.5%下回っている。これは、令和2年度から会計年度任用制度の施行により、会計年度任用職員分の人件費が増加したことが要因である。類似団体に比べ低い割合で推移している理由としては、平成22年度まで続いた退職職員に対する補充が抑制されたことが要因として挙げられる。今後も組織機構の見直しも含め、職員の定員管理及び給与の適正化に努める。
物件費
物件費の分析欄
物件費に係る経常収支比率は、前年度比1.3%減少し、類似団体平均を0.3%下回っている。これは、運転業務委託料や電算システムに係る業務委託料等の減が主な要因である。今後の業務委託料等について、人件費相当分や諸経費の増加が見込まれることから、引き続き、施設の統廃合も含め事務事業の見直しを図り経費削減に努める。
扶助費
扶助費の分析欄
扶助費に係る経常収支比率は、前年度比0.7%減少し、類似団体平均を1.2%上回っている。これは、子どものための教育・保育給付費負担金及び自立支援給付費の減少が主な要因である。今後、児童福祉や障害福祉など社会保障関連の扶助費は増加する可能性があり、施策の実施と財政状況のバランスを見極めながら、可能な限り、財政を圧迫しないような方向性を検討する必要がある。
その他
その他の分析欄
その他(維持補修費、繰出金等)の経常収支比率は、前年度比4.7%増加し、類似団体平均を3.3%上回っている。これは、除雪経費の増加や農業集落排水事業及び公共下水道事業特別会計への繰出が増加したことが主な要因である。社会保障施策に対する繰出金や除雪経費等の維持補修費については、各年度で増減はあるが、その他の経費も含め経費節減に努め経常経費の抑制を図る必要がある。
補助費等
補助費等の分析欄
補助費等に係る経常収支比率は、前年度比1.8%減少し、類似団体平均を0.9%下回っている。これは、一部事務組合に対する負担金の減少等が主な要因である。一部事務組合における施設整備等に対する負担金の増加が懸念されることから、一部事務組合への経費節減の提言や町単独補助金を全体的に5~10%削減することを目標に補助団体の整理及び合理化を図り経費の縮減に努めていく。
公債費
公債費の分析欄
公債費に係る経常収支比率は、前年度比0.3%減少しており、類似団体平均を1.5%上回っている。これは、合併特例事業債及び臨時財政対策債等の元利償還金の増が主な要因である。地方債の繰上償還の実施によりピーク時の償還金は緩和され地方債現在高は減少傾向であるが、大規模事業等の実施について地方債に依存するため、今後も非常に厳しい財政運営が予想される。引き続き、地方債の新規発行を伴う普通建設事業の抑制を図っていくことが必要と考えている。
公債費以外
公債費以外の分析欄
公債費以外の経常収支比率は、前年度比1.5%増加し、類似団体平均を2.2%下回っている。人件費及び繰出金が増加しており、会計年度任用制度の施行による影響や他会計への繰出金の増加が主な要因と考えている。今後、公共施設等の老朽化に対する維持管理経費を含め、事務事業の見直しを行い行財政改革への取り組みを進め経常経費の削減に努める。
目的別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
目的別歳出の分析欄
主な構成項目である総務費は、住民一人当たり248,525円となっており、前年度比153,729円増加している。また、類似団体平均と比較して13,081円上回っている。これは、新型コロナウイルス対策として実施した特別定額給付事業及び生活応援特別給付事業等の増加が主な要因である。土木費については、住民一人当たり101,926円となっており、前年度比36,048円増加している。これは、除雪経費及び道路・橋梁に係る工事費の増加が主な要因である。衛生費については、住民一人当たり64,116円となっており、前年度比11,672円増加している。これは、一部事務組合における斎場整備事業の負担金の増加及び老人福祉センター改修事業に係る工事費の増加が主な要因である。教育費については、住民一人当たり82,427円となっており、前年度比39,502円減少している。これは、ほぼ同時期に行っている2校の小学校改築・改修事業の工事費の減少が主な要因である。今後、一部事務組合における清掃施設整備事業の負担金の増加や公共施設等の維持管理費用等が増加する可能性があるため、単独事業や業務委託の見直しを行い、可能な限り経費節減に努め財政健全化を図って行く。
性質別歳出決算分析表(住民一人当たりのコスト)(2020年度)
性質別歳出の分析欄
主な構成項目である補助費等は、住民一人当たり210,818円となっており、前年度比114,450円増加している。これは、新型コロナウイルス対策として実施した特別定額給付事業及び生活応援特別給付事業等の影響により増加している。普通建設事業費については、住民一人当たり109,875円となっており、前年度比8,988円減少している。これは、2校の小学校改築・改修事業がほぼ完了したことに伴う事業費の減少が主な要因である。今後の見通しとしては、現段階において大規模の普通建設事業は予定されていないため減少傾向になるものと考えている。物件費については、住民一人当たり82,427円となっており前年度比4,488円増加している。これは、小・中学校の情報通信技術環境整備や団地の解体事業等が主な要因である。維持補修費については、住民一人当たり24,826円となっており前年度比12,104円増加している。除雪経費の増加が主な要因であるが、除雪路線及び業務委託等の見直しにより、可能な限り、除雪経費の節減に努める必要がある。今後は、普通建設事業は縮減傾向と想定しているが公共施設等の老朽化に対する取り壊しや維持管理経費を含め施設管理経費等が増加する可能性もあるため、組織機構及び事務事業の見直しなどにより各費目において経費節減に努め財政健全化を図って行く。
実質収支比率等に係る経年分析(2020年度)
分析欄財政調整基金残高は、標準財政規模比として前年度比2.05%増加しており、一定の基金残高を確保するため、歳計剰余金の処分等について優先的に財政調整基金に積立てを行っている。今後も、将来的に持続可能な健全財政の運営に向けてより一層の歳出削減を図り、基金残高の維持・確保に努める。実質収支額は、前年度比1.08%増加している。これは、繰越事業の関係もあるが、新型コロナウイルス感染症の影響等により各事業が取り止めとなったこと等により歳出が抑制され、また、歳入において一般財源等相当分の増加も影響しているものと考えている。引き続き、歳入の確保及び経費節減に努めていく。実質単年度収支は、前年度比4.16%増加している。これは、財政調整基金積立金の増加に伴い、実質単年度収支が黒字となったことが要因である。
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連結実質赤字比率に係る赤字・黒字の構成分析(2020年度)
分析欄実質赤字(黒字)比率については、全会計において実質収支額の黒字となっている。一般会計が5.54%で最も多く、次に上水道事業会計3.16%、介護保険特別会計1.28%となっている。上水道事業会計については、前年度と同じ比率であり、一般会計からの補助金もあるため赤字決算には至っていない。料金改定を予定しており、一般会計からの補助金を必要としない公営企業として健全化を図る必要がある。公共下水道事業及び農業集落排水事業についても同様に赤字決算とはなっていないものの、繰入基準を上回る繰入額が一般会計から行われているため、経営戦略をもとに料金改定や加入率の向上に努め健全化を図る必要がある。国保特別会計及び介護保険特別会計については、一般会計からの法定外の繰入額はなく、各特別会計における財政調整基金を活用も含め、制度運営の持続可能な保険税率・保険料率を見定め、引き続き健全な運営に努める必要がある。各会計において、赤字決算に至らぬよう歳入の確保及び歳出の削減を行い健全な運営に努める必要がある。
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実質公債費比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄元利償還額は、平成21年度から実施している繰上償還により償還のピークは過ぎたものの今後も高い水準で推移していく。投資的事業の縮減を図り、新規地方債の発行を抑制し将来的に安定した財政運営に努めていく。公営企業債の元利償還金に対する繰入金は、年々増加している。下水道事業においては、料金の改定や加入率の向上に努め、今後の建設事業についても区域の精査など抜本的な見直しを行い、独立した健全な運営に努めていく。算入公債費は、合併特例事業債の償還額の減により減少傾向となっている。実質公債費比率の分子については、前年度と同じ金額となっているものの減少傾向であり、任意の繰上償還により元利償還金が減少しているものである。建設事業の優先度や計画的な事業実施を精査し、交付税算入のある地方債の活用も考慮しながら、可能な限り、新規の地方債発行の抑制に努めていく。
分析欄:減債基金減債基金について、満期一括償還地方債の償還財源としての積立は特に行っていない。
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将来負担比率(分子)の構造(2020年度)
分析欄将来負担比率の分子は前年度比214百万円減少している。これは、一般会計等に係る地方債現在高の減少等が要因となっている。公営企業債等繰入見込額は減少したものの、公共下水道事業会計について、料金の改定や加入率の向上に努めるとともに建設事業区域の精査など抜本的な見直しにより健全化を図って行く必要がある。組合等負担等見込額については、一部事務組合における斎場整備事業に伴う地方債発行により増加している。一般会計において、小学校改築・改修事業がほぼ完了を迎え、今後は同規模の普通建設事業は予定していないことから地方債発行額は全体的に減少していくものと考えている。引き続き、交付税措置される有利な地方債の活用及び充当可能基金も考慮しながら、これまで以上に公債費の適正化に取組み将来負担の減少に努める。
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基金残高に係る経年分析(2020年度)
基金残高合計
基金全体
(増減理由)年度末の基金残高は年々減少しており、対前年度比181百万円減少している。これは、その他目的基金である医療費助成事業やがん検診事業、学校給食費無償化事業などへ繰入したことにより減少している。(今後の方針)財政調整基金及び減債基金については、各年度の情勢により変動は生じるものの突発的な事象に対して弾力的に対応する必要があるため、ある程度の基金残高を確保する必要があり、両基金のバランスを考慮しながら歳計剰余金等を優先的に編入して基金残高の確保を行っていく。特定目的基金についても、対象事業の精査を行い有効的な基金の活用に努める。全体的に基金残高が減少傾向であるため、引き続き、財政の健全化を図るため歳入の確保及び歳出の抑制に努める。
財政調整基金
財政調整基金
(増減理由)財政調整基金は、年度末の基金残高が前年度比172百万円増加している。これは、歳計剰余金について若干多く振分したことにより歳計剰余金も含めた積立額が取崩額を上回ったことにより年度末基金残高が増加している。(今後の方針)地方交付税の減少や突発的な事象へ対応するため財政調整基金の確保は必要不可欠である。公共施設等の維持管理費(取壊し含む)の増加や一部事務組合に対する負担金の増加が懸念されるため、基金残高は減少していく見通しである。基金残高の減少を鈍化させるため、引き続き、歳出削減を図りながら持続可能な健全財政の運営に努める。
減債基金
減債基金
(増減理由)減債基金は、前年度比143百万円減少している。これは、取崩額が前年度比150百万円増加したことが要因である。歳計剰余金の処分等も含め財政状況を考慮し財政調整基金とバランスをとりながら減債基金への積立を行ったが、年度末基金残高が減少することとなった。(今後の方針)減債基金は、財政調整基金の状況や財政運営にもよるが確実な償還に対する財源を確保するため、可能な限り、年間償還額の2分の1程度を目標として積立していきたいと考えている。
その他特定目的基金
その他特定目的基金
(基金の使途)合併振興基金・・・住民の連帯強化及び地域振興に要する事業経費に充当公共施設等整備基金・・・公共施設等の整備に要する事業経費に充当がん検診事業基金・・・がん検診事業に充当学校給食費給付金交付事業基金・・・小学校及び中学生の給食費給付金に充当ふるさと再生基金・・・魅力あるふるさとづくりに資する事業等に充当(増減理由)その他特定目的基金は、年度末残高が前年度比209百万円減少している。主な増減については、次のとおりである。合併振興基金については、上北小学校改修事業や老人福祉センター温泉井戸掘削工事などに充当したことなどにより前年度比212百万円の減少となっている。がん検診事業基金については、事業実施経費の減に伴い前年度比20百万円の減少となっている。公共施設等整備基金については、今後の見通しを考慮し積立したことにより前年度比10百万円の増加となっている。ふるさと再生基金については、寄付金の増に伴い前年度比19百万円の増加となっている。(今後の方針)幼児医療費・小学生医療費助成事業基金やがん検診基金の原資である交付金が限定的であり、医療費助成事業も含めソフト事業を継続するため今後の在り方を検討しておく必要がある。公共施設等整備基金については、老朽化による施設の取壊しや庁舎建設への充当も視野に入れ、財政状況や財政調整基金及び減債基金とのバランスも考慮しながら積立していく方向性である。
公会計指標分析・財政指標組合せ分析表(2020年度)
有形固定資産減価償却率
有形固定資産減価償却率の分析欄
当町では、個別施設計画を令和2年度に策定しており、平成28年度に策定した公共施設等総合管理計画と併せ、老朽化した施設への対策を講じていくこととしている。施設の集約化や除却が進んでいない状況であるため、有形固定資産減価償却率は類似団体と比較して高い水準にある。今後の予定としては、老朽化した未利用の小学校教員住宅等を解体する方向で進めており、当該計画に基づき集約化や除却等の対応を段階的に取り組んでいく。
(参考)債務償還比率
債務償還比率の分析欄
債務償還比率は、前年度と比較して幾分改善されたものの、依然として類似団体と比較して高い水準となっている。可能な限り新規地方債の発行の抑制を行い、地方債現在高の減少に努め、将来負担額及び債務償還比率が改善できるよう取り組んでいく。
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び有形固定資産減価償却率の組合せによる分析
有形固定資産(償却資産)額の減少により有形固定資産減価償却率が前年比+3.4%となっており、類似団体と比較して依然と高い水準にある。将来負担比率は、ほぼ同時期に実施された2つの小学校の改築及び改修事業などの影響により上昇していたが、令和元年度をピークとして今後も減少していくものと予想している。有形固定資産減価償却率についても、計画に基づき段階的に集約化及び除却等を行うとともに、引き続き、新規地方債の発行の抑制、公共施設等の維持管理に要する経費の抑制に努め財政健全化を図っていく。
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
分析欄:将来負担比率及び実質公債費比率の組合せによる分析
平成21年度から平成28年度まで実施した繰上償還の影響により実質公債費比率及び将来負担比率は減少傾向にあったものの、耐震に伴う中学校改築事業時に発行した地方債償還の開始、ほぼ同時期に実施された2校の小学校改築・改修事業に伴う新規地方債の発行等の影響により上昇傾向となっていたが、将来負担比率は幾分改善されている。しかしながら、いづれの数値も類似団体と比較して高い水準にあるため、これまで以上に事務事業の見直しを更に進め、投資的事業の縮減を図り、新規地方債の発行額を抑制し健全な財政運営に努める必要がある。地方債現在高の減少(地方債償還金等の影響含む)などにより、将来負担比率と実質公債費率については、今後、減少傾向となる見通しである。
施設類型別ストック情報分析表①(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、道路及び公民館である。その他の施設については、類似団体とほぼ近い水準となっている。道路については、緊急性や危険性、老朽化などを考慮しながら舗装改良や部分的な補修等を行い対応しているものの、数値的に高い水準となっている。財政状況等を考慮しながら計画的に対応していく。公民館については、老朽化対策や集約化等の対応も含め公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき対応していく。学校施設については、児童の減少に伴う小学校の統合により施設の集約化を図ったことにより減少しており、老朽化及び耐震化対策として2校の小学校改築・改修事業を同時期に実施したことにより改善されている。公営住宅については、類似団体と比較して低い水準となっており、引き続き、維持管理費用の増加に留意しながら公営住宅等長寿命化計画に基づき適切に対応していく。
施設類型別ストック情報分析表②(2020年度)
施設情報の分析欄
類似団体と比較して特に有形固定資産減価償却率が高くなっている施設は、図書館、体育館、福祉施設、市民会館、一般廃棄物処理施設、庁舎である。庁舎については、本庁舎及び分庁舎は築40年以上経過しており、老朽化に伴う大規模改修や建替えが必要である。行政事務の効率化、災害時の拠点機能、他施設との複合施設化等も含め総合的な視点で庁舎の在り方を検討し老朽化対策を講じていく。一般廃棄物処理施設については、有形固定資産減価償却率が高い割合であることから早い段階での対応が必要ではあるが、一部事務組合の施設整備更新等を行う場合、構成町の財政負担が大きくなることが予想される。町の財政状況や施設の利用状況等を踏まえ、可能な限り、計画的に老朽化の改善を図って行く必要がある。他の施設についても、老朽化対策や事務事業の見直し等による集約化の対応も含め公共施設等総合管理計画及び個別施設計画に基づき対応していく。
財務書類に関する情報①(2020年度)
1.資産・負債の状況
一般会計では資産は8百万円の減少とほぼ横ばいとなっている。負債は485百万円(3.5%)減少している。資産の減少理由としては、資産総額の中で土地や建物等で構成される有形固定資産が大半を占めている点が挙げられる。負債の減額の要因は地方債が前年度比392百万円(3.5%)、退職手当引当金が126百万円(10.1%)減少した点が挙げられる。中でも地方債については、地方債発行額922百万円を償還額が1,284百万円と上回っている点が寄与している。有形固定資産の約47%を占めている建物(事業用)の減価償却が進むことで純資産の減少が加速するとともに将来の維持管理費や更新費用等の行政コストが増加するため、施設の集約化や複合化を推進するなど公共施設等の適正な管理に努める必要がある。
2.行政コストの状況
一般会計等においては純行政コストが2,326百万円の増加しているが、増加理由としてはコロナウイルス感染症対策として国が実施した特別定額給付金事業と町が独自で実施した特別定額給付金事業による移転費用(補助金等)が増加した点が挙げられる。経常費用中の物件費等である維持補修費が増加しているが、減価償却費は約46百万円(△4.2%)と減少している。当町は建築年数が経過した建物(事業用)が多く、経年劣化が原因となる維持補修費等を削減するため公共施設の集約化・複合化に加えて廃止等の大胆な政策を展開していく必要がある。
3.純資産変動の状況
一般会計等においては純資産残高が476百万円増加している。財源である税収等は前年度比2.7%の増となっており、国県等補助金は新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金などの交付があったことから約2,260百万円増加している。国県等補助金が増加した点が純資産残高が増加した要因と考えられる。なお、物件費等の行政コストは今後増加することが確実であり純資産残高の減少も明らかであることから、公共施設等の再編や地方税の徴収業務の見直し、各種手数料等の早期見直しなどが必要であると考えられる。
4.資金収支の状況
一般会計等の業務活動収支については、105百万円(前年度比15.2%)増加している。投資活動収支については小学校、中学校建設事業など大規模事業が落ち着いたことから投資活動支出の数値のマイナス幅が増加に転じている。財務活動収支は、地方債の償還額が地方債発行収入を上回ったことから362百万円減額となっている。資金収支全体としては一般会計等では99百万円の増加、資金残高は約440百万円に増加している。全体会計では727百万円に資金残高が増加し、連結会計では1,257百万円に資金残高が増加している。
財務書類に関する情報②(2020年度)
1.資産の状況
住民一人あたり資産額が類似団体平均額の半分程度と大幅に下回っている。その要因として資産としての取得価格が不明なものが多く備忘価格1円で評価しているものが大半を占めているためである。有形減価償却率については昭和50年代以降に整備された合併前の施設が多い点が類似団体平均より高くなっている原因と考えられる。
2.資産と負債の比率
純資産比率が類似団体手金より低い原因は施設減価償却率の高さが主な要因と考えられる。しかしながら令和2年度では新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金等の国県補助金が増加したことで資産が増加し、類似団体との差が減少した。将来負担比率については類似団体と比較して高い水準にあるが、合併特例債の償還などが終了してきていることから、徐々にその差が減少してくると予想している。
3.行政コストの状況
住民一人当たりの行政コストは類似団体平均と同程度ある。今後は医療費無償化などによる社会保障給付費の更なる増加見込みや、既存施設の維持補修費などの増加が見込まれるため、組織全体として経費削減に取組み、類似団体平均と乖離しないように努めていく必要がある。
4.負債の状況
住民一人当たりの負債額は類似団体平均と比較して高い状況にある。合併特例債の償還が終了するなど負債額を減少させる要因はあるものの、小学校及び中学校建設に係る起債の償還が令和3年度以降増加するため負債額の増加が予想される。また過疎指定団体になったことから過疎対策事業債の借入の増加が予想され、それに伴う負債増加も予想される。
5.受益者負担の状況
受益者負担率については、経常収益である使用料や手数料で見直しされていない部分が非常に多いため、収益確保のために各種使用料等の見直しが急務である。また、経常費用の維持補修費も施設の老朽化などから更なる増加が見込まれるため、公共施設等総合管理計画に基づき、老朽化した施設の集約化・複合化、除却を全庁的に促進する必要がある。
類似団体【Ⅳ-0】
八雲町
芽室町
東北町
五戸町
南部町
洋野町
三種町
南知多町
かつらぎ町
琴浦町
大山町
世羅町
内子町
愛南町
四万十町
国富町
川南町