静岡県富士宮市：末端給水事業の経営状況（2015年度）

経常収支比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	112.98	109.73	112.61	117.23	122.72	123.87
類似団体内平均値（％）	109.88	107.74	107.91	108.44	113.11	114.0

累積欠損金比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0
類似団体内平均値（％）	1.14	0.45	0.58	0.81	0.0	0.03

流動比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	507.92	240.07	337.29	475.05	243.69	256.42
類似団体内平均値（％）	589.42	608.24	633.31	648.09	344.19	352.05

企業債残高対給水収益比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	201.28	172.75	159.03	143.84	132.45	119.09
類似団体内平均値（％）	260.54	263.84	257.41	253.86	252.09	250.77

料金回収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	109.73	106.23	108.79	113.01	121.71	123.17
類似団体内平均値（％）	102.82	100.16	100.16	100.07	106.22	106.69

給水原価

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（円）	91.84	93.7	91.63	88.41	82.27	81.26
類似団体内平均値（円）	161.73	166.38	166.17	164.93	155.23	154.92

施設利用率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	0.07	0.07	0.07	0.07	0.07	0.07
類似団体内平均値（％）	0.06	0.06	0.06	0.06	0.06	0.06

有収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	82.95	82.96	82.97	82.99	82.99	82.99
類似団体内平均値（％）	89.94	89.45	89.62	89.76	89.45	89.5

経営の健全性・効率性について

①から⑥の各指標から見た経営状態については、類似団体の平均値と比較して良好であり、健全性を維持していると思われる。これは、当市が富士山麓の清流と豊富な湧水等の自然に恵まれ安価でおいしい水を給水できる環境にあること、平成19年度から起債を行わず起債の未償還額を減少させてきたことが要因と考えられる。しかし、人口減少による給水収益の低迷が見込まれる中で、なお一層の経営の効率化を進めていく必要がある。⑦施設利用率は、類似団体の平均値より高い状況で施設の効率的な利用もほぼできているが、⑧有収率は市域面積が広く管の延長も長いことから、類似団体の平均値より低い状況であり、有収率の向上のため老朽化した管路の更新を進めていく必要がある。このため、新たに策定した水道ビジョンによる将来的な施設の更新計画を踏まえ、施設の耐震化と管路の効率的な更新を進め、施設の長寿命化を含めた更新を実施していく予定である。

有形固定資産減価償却率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	39.19	40.56	41.38	42.62	43.88	44.98
類似団体内平均値（％）	38.29	39.16	40.21	41.12	45.04	45.89

管路経年化率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	3.31	3.56	5.31	6.76	7.56	0.0
類似団体内平均値（％）	7.87	9.17	10.25	10.98	12.13	13.36

管路更新率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015
当該団体値（％）	2.32	1.8	0.92	2.15	1.24	0.0
類似団体内平均値（％）	0.9	0.83	0.89	0.87	0.76	0.97

老朽化の状況について

資産の老朽化度合を示す①有形固定資産減価償却率は、類似団体の平均値を下回っているが、年々上昇している状況である。②管路経年化率については、全体的に類似団体の平均値よりも低い傾向だが、老朽管は増加している傾向にある。③管路経年化率は、年度毎にばらつきがあるが、今後更新の時期を迎える施設が増加していくため、策定した水道ビジョンを踏まえ、平準した事業費で料金負担を極力増加させることなく効率的に更新していきたいと考えている。※平成27年度の②管路経年化率及び③管路更新率については、決算状況調査の報告漏れがあったため0%となっているが、正しい値は下記のとおりである。②管路経年化率(H27)：7.85③管路更新率(H27)：1.37

全体総括

減少が見込まれる料金収入の中で、今後増加する更新費用の確保の問題など水道事業を取り巻く環境は厳しいものである。また、職員の技術力の維持・向上のための継続的な取組を続け、人材を確保することも課題である。健全な経営を維持しながら、問題点を解消し、市民の大切なライフラインである水道を永続的に維持し、安心して使用していただけるように努めていきたい。