事業・施設概要
| 都道府県 | 千葉県 | 経営主体 | 大多喜町 |
|---|---|---|---|
| 事業区分 | 末端給水事業 | 会計適用区分 | 法適用 |
| 類似団体区分 | A8 | 行政区域内人口 | 7,903人 |
| 現在給水人口 | 7,195人 | 給水区域面積 | 12,890ha |
注:人口・面積は当該年度値。
経営の健全性・効率性について
令和6年度の経常収支比率は94.95%であり、経営の健全性を示す目安である100%を下回っています。類似団体平均が103.41%であるのに対し、大多喜町は赤字傾向にあり、収益構造の改善が課題と言えます。この主な要因は給水原価の高さにあります。給水原価は473.21円と、類似団体平均(240.31円)の約2倍に達しており、給水にかかる費用が高額になっています。一方で、施設利用率は67.23%と類似団体平均(49.74%)を上回っており、施設の稼働状況自体は比較的良好です。つまり、施設が過大で遊休しているわけではなく、広大な給水区域(人口密度61.64人/km²)に対する配水効率の悪さなど、地理的条件に起因する構造的な高コストが影響していると考えられます。また、料金回収率は60.20%にとどまり、類似団体平均(81.45%)を下回っています。これは高い給水原価に対して料金収入が十分でないことを示しており、適正な受益者負担のあり方を検討する必要があります。流動比率は148.24%であり、類似団体平均の293.51%を下回っていますが、短期的な支払能力を示す目安である100%は上回っているため、当面の資金繰りは確保されています。今後は、コスト縮減と料金水準の適正化を進め、安定した経営基盤の維持に努めることが求められます。
老朽化の状況について
管路更新率は、令和2年度の0.15%から令和6年度には1.22%まで上昇し、類似団体平均の0.54%を上回るペースで対策が進められています。また、有収率は85.79%と類似団体平均(75.37%)よりも高く、無収水(漏水等)が比較的少なく管理されていると言えます。今後は、高い更新ペースを維持し、将来的な更新需要のピークに備えつつ、管路の耐震化も並行して進めることが重要です。
全体総括
大多喜町の水道事業は、給水原価が約473円と高く、多額の企業債残高が経営を圧迫しており、流動比率も低下傾向にあります。経営環境が厳しさを増す中、令和7年4月1日よりいすみ市・勝浦市・御宿町との水道事業が統合されました。小規模事業体単独では限界のあるコスト削減や専門人材の確保が、広域化によって強化されます。事業統合による管理部門の合理化や施設の共同利用を通じて高止まりする費用を抑制し、経営規模の拡大による財政基盤の安定化を図ることで、将来にわたり安心・安全な水を供給する体制の確立に努めます。
経営状況
収支構造
総額4.6億円
総額4.9億円