事業・施設概要
| 都道府県 | 茨城県 | 経営主体 | 水戸市 |
|---|---|---|---|
| 事業名 | 下水道事業 | 業種名 | 農業集落排水 |
| 会計適用区分 | 法非適用 | 類似団体区分 | F2 |
| 行政区域内人口 | 272,516人 | 現在処理区域内人口 | 11,133人 |
| 現在水洗便所設置済人口 | 8,824人 | 現在処理区域面積 | 871ha |
| 晴天時現在処理能力 | 4,963m³/日 | 下水管布設延長 | 180km |
注:施設・業務量は当該年度値。e-Stat原表との値照合が完了した項目を優先した。
経営の健全性・効率性について
平成26年度決算における本市の汚水処理原価は518円であり,類似団体平均の約300円と比較して高い状況にある。汚水処理原価が高い要因は,当該数値のうち約70%が資本費であり,地方債償還金に係る負担が大きいためである。このことは,企業債残高対事業規模比率が類似団体と比較して高い水準で推移していることからも確認できる。汚水処理原価が高いことは経費回収率の低下要因となるが,平成26年度決算における経費回収率は約26%であり,類似団体の約50%と比較して低い状況である。また,経費回収率は使用料収入を汚水処理原価で除して求められるため,施設利用率及び水洗化率が低いことも経費回収率に悪影響を及ぼす要因である。本市の地方債償還金が比較的多い状況にあるのは,汚水処理サービスをより多くの市民に提供するため,多額の借入れによって継続的に新規処理施設の建設を進めてきたことが要因である。この地方債償還金は平成30年度にピークを迎え,その後も高い水準で推移すると見込まれることから,維持管理費の縮減と使用料収入の確保に努めていく必要がある。維持管理費の縮減方法としては,農村地域の人口減少による施設利用率の低下が想定されることからも処理場の統合が有効であり,使用料収入を確保する方法としては,水洗化率の向上や使用料の見直しが考えられる。また,今後の新規処理施設の建設に当たっては収益性について十分に検討するとともに,汚水処理手法についても経済性の観点から見直していく必要がある。
老朽化の状況について
本市の農業集落排水処理施設は,最も古いもので昭和63年から供用を開始している。管きょについては,現在のところ老朽化による影響はないが,処理場の電気・機械設備において部品交換などの修繕が必要な状況が発生しており,施設を長寿命化する観点からの施策が求められている。具体的にはストックマネジメント手法を踏まえた長寿命化計画の策定などについて検討していく必要があると考えられる。
全体総括
経営の健全性・効率性で分析したように,地方債償還金の負担は重く,これに対応するためには,維持管理費の縮減や使用料の確保が課題となる。一方で,処理場における設備の老朽化が進むとともに,農村地域における人口減少が進むことから,今後,維持管理費の縮減と使用料の確保はさらに困難度が高くなると予想される。短期的には,農業集落排水の供用地区において戸別訪問により接続を促すことによって施設利用率,水洗化率を向上させることに努め,長期的には,これらの課題に対応していくために,処理場の統合や汚水処理手法の再検討といった事業手法の抜本的見直しが必要になると考えられる。
経営状況
収支構造
総額4.6億円
総額3.2億円