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人口が少ないことに加え(平成22年国調人口764千人、全国第45位)、人口の減少率も高く(平成17年→22年国調でも人口の減少率は4.0%で全国第3位)、また、県内に大型産業がないこと等により、財政基盤が弱く、類似団体平均を下回っている状態が続いている。第3期産業振興計画に基づく重点施策を着実に実行するとともに、県政運営指針に基づく人件費の抑制や事務事業の見直し等による歳出削減に取り組むことなどにより、財政の健全化を図る。
平成22年度は景気の悪化による個人県民税の減などはあったものの、地方交付税の増に加え期末勤勉手当支給率のカット等を実施したことから経常収支比率は改善している。公債費の削減や貸付金(病院事業会計・用地先行取得資金等)の削減に努め、地方税や地方譲与税等が増となった一方で、給与カットの終了に伴う人件費の増や、国民健康保険、後期高齢者医療給付金等の社会保障関係経費の増などにより、平成25年度から1.6ポイント増となり、類似団体平均を上回っている。また、グループ内平均が改善傾向であるにも関わらず数値が悪化していることについては、給与カットの終了に伴う人件費の増があったものの、標準財政規模が横ばいだったことにより例年並みに戻ったものと考えられる。今後も引き続き、県政運営指針に基づく人件費の抑制や事務事業の見直し等による歳出削減に取り組むことなどにより、改善に努める。
人件費については、定数削減等の取組により近年減少傾向にあったが、平成25年度に実施した給与カットが終了したことにより平成26年度は増加している。物件費については、特に本県では、「産業振興計画」、「南海トラフ地震対策行動計画」、「日本一の長寿県構想」の推進のため様々な施策を実行しているところであり、関連する各種委託業務や調査検討経費を要しているところ。こうした状況に加え、本県では人口の減少率が高いことなどから類似団体平均を上回っている状態が続いている。今後も引き続き、県政運営指針に基づく人件費の抑制や事務事業の見直し等による歳出削減に取り組むことなどにより、改善に努める。
これまで一律的に行ってきた特別昇給や初任給の昇給短縮措置の運用廃止、昇任・昇格の厳格な運用等の抑制策を実施してきた。また、平成17年4月から平成21年12月まで給与カットを実施し、平成25年度にも給与カットを実施した。なお、国家公務員の給与改定臨時特例法による時限的な給与減額支給措置に伴い、平成23年度及び平成24年度のラスパイレス指数は増加したが、終了後は国家公務員の水準を下回っている。
数値は類似団体平均を上回っているが、本県は面積が広く、県土の大部分を森林が占め、地形も東西の距離が約190kmに及んでいることから、行政サービスの提供が非効率となり得る地理的な要因を有している。また、人口規模の小さな市町村が多く(34市町村のうち19市町村が人口1万人未満)、県から市町村に対して多くの人的・財政的支援を必要としている。職員数は、面積や地形等の地理的要因、県内の市町村の規模によって大きく影響されることから、実数をもって本県の職員が多いとは言えない。一方、本県では、これまで新・高知県行政改革プランに基づき、業務の効率化や事務事業の見直し等による職員数のスリム化に取り組んできた結果、職員数は年々減少している。
臨時財政対策債以外の新たな起債発行の抑制により実質公債費比率は前年度から1.6ポイント改善し、3年連続類似団体平均を下回った。今後も、臨時財政対策債以外の新たな起債発行の抑制を図るなどして、数値の改善に努める。
臨時財政対策債以外の新たな起債発行の抑制を行っていることや、財政調整的な基金の取崩しの抑制などにより、類似団体の平均はやや上回っているものの、将来負担比率は平成24年度から2年連続で改善している。今後も、臨時財政対策債以外の新たな起債発行の抑制を図るなどして、数値の改善に努める。
平成23年度は給与カットの終了に伴い一時的に数値が悪化したが、以降は類似団体平均を下回った状態が続いている。平成26年度は給与カットの終了に伴い(人件費)決算額増(対前年度比+0.8%)となったが、それでも近年類似団体平均以下である。今後も引き続き、県政運営指針に基づく人件費の抑制に取り組むことなどにより、今後も数値の改善に努める。
人口減少と高齢化が全国から10~15年先行している本県においては、多様な課題が山積しており、特に平成26年度においては各種システム関連経費の増になど(対前年度比+5.7%)により比率は類似団体平均を上回っている。特に本県では、「産業振興計画」、「南海トラフ地震対策行動計画」、「日本一の長寿県構想」の推進のため様々な施策を実行しているところであり、関連する各種委託業務や調査検討経費を要しているところ。今後は、事務事業の見直しによる歳出削減に取り組むことなどにより数値の改善に努める。
平成26年度決算においては、扶助費は増(※)(対前年度+134百万円、+2.8%)となっているが、比率は横ばいであり、依然として類似団体平均を下回っている。(※)平成26年度の主な増要因については、教育費における高等学校等修学支援金(+42百万円)
平成23年度は、維持修繕費に国の経済対策等の特定財源を活用したことなどにより、数値が改善したが、平成24年度からは通常状態に戻り比率はほぼ横ばいである。維持修繕費については、既存ストックの維持修繕の実施等により数値は上昇傾向(対前年度比+23.5%)にあり、今後も増加が見込まれるところであるが、特定財源の活用などにより、数値の改善に努める。
平成26年度は、国民健康保険、後期高齢者医療や介護保険に係る交付金の増がある一方で、第三セクター等改革推進債を活用した2公社(道路公社、競馬施設公社)の債務処理の反動減など(対前年度比-12.2%)があったものの、比率は上昇しており、類似団体平均を上回っている。特に本県では、「産業振興計画」、「南海トラフ地震対策行動計画」、「日本一の長寿県構想」の推進のため様々な施策を実行しているところであり、特に市町村や中山間地域に関連する各種補助金等にかかる経費を要しているところ。今後は、負担金補助及び交付金や事務事業の見直しによる歳出削減に取り組むことなどにより数値の改善に努める。
臨時財政対策債等が増となる一方で、新たな起債発行の抑制を行っていることにより、公債費は減少(対前年度比-0.8%)し、数値は改善傾向にある。今後も、臨時財政対策債以外の新たな起債発行の抑制を図るなどして数値の改善に努める。
平成26年度は、県税や地方譲与税の増要因(対前年度比+7.9%(県税)、+15.3%(地方譲与税))はあったものの、給与カットの終了に伴う人件費の増(対前年度比+2.3%)などにより、比率は増加しており、類似団体平均を上回っている。今後も引き続き、県政運営指針に基づく人件費の抑制や事務事業の見直し等による歳出削減に取り組むことなどにより、数値の改善に努める。