経営の健全性・効率性について
萩市の林業集落排水事業は、平成13年に供用開始し事業は完了している。本施設は15戸未満の小規模である。平成30年度から地方公営企業法を適用したため、これ以前の数値は無い。経常収支比率は収支不足を一般会計から繰り入れを行っているため100%となっている。流動比率は平均値を上回っているが100%に届いておらず一般会計の繰入金により事業運営している。企業債残高対事業規模比率は平均値と比べ大きく上回っている。経費回収率及び施設利用率は平均値を下回っている。汚水処理原価は、施設機器の機能診断等を行ったため一時的に増加している。水洗化率は、平均値を同程度であるが、山間部の人口散在地区であることから今後も高齢化や後継者不足等でこれ以上の増加は期待できない。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は平均値より高くなっていることから老朽化が進んでいる現状はあるが、機能診断の結果、緊急性はないため当面は予防保全に努めていく。
全体総括
経費回収率及び流動比率は100%に達していないことから、収入の確保や一層のコスト縮減など、より慎重な財政運営が必要となっているが、事業の性質、地域の特性などを考慮するとコストの縮減や使用料改定などでは改善は見込めない。平成30年度から他事業の法適化に伴い事業ごとにあった特別会計を公営企業会計で一本化したことから、一つの下水道事業として持続可能な事業運営に取り組んでいるところである。