経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率は100%であるが、総収益の77%は繰入金。処理区域人口が55人と非常に少ないため料金収入だけで維持しようとすることは非常に難しく一般会計に依存した経営にならざるを得ない。②汚水処理原価が上昇し経費回収率が若干悪化した。全国平均よりも原価は低いが、上昇傾向にある。区域内人口が少なく、人口減少により有収水量が減少すると、汚水処理原価、経費回収率に大きく反映されやすい。③経費回収率の改善は人口が1人減ったものの料金収入が若干増えたことによるもの④汚水処理原価の増加は分母となる有収水量の増加の比べ分子の維持管理委託料や施設修繕料が増加したことで汚水処理費が前年よりも増額となり上昇。⑤平成29年度に料金改定が行われる予定であり、料金収入は今後2倍近く増収となる見込みであり、一般会計からの操出金はかなり減少する見込みではあるが、独立採算は難しい⑥投資コストを料金で回収することは厳しく、維持管理費すら料金で賄えていないのが現状である⑦施設利用率は横ばい。今後人口減というよりは集落が消滅する可能性もある。近隣施設との統合も管路の延長を考慮すると困難であることが考えられ、施設の在り方を検討する必要がある。
老朽化の状況について
・平成8年に供用が開始された施設で、管路施行及び処理施設の躯体部については、まだ19年しか経過していないため更新計画はないが、機械及び電気設備については、整備計画に基づき老朽化施設の更新を行っている。
全体総括
・料金改定を実施しても使用料収入だけで資本費・維持管理費を回収することは困難で、一般会計に依存した経営にならざるを得ず、抜本的な経営の在り方を考える必要がある。・近隣施設との統廃合も困難であり、林業集落排水施設の区域の下水道事業の在り方を考える必要がある。