経営の健全性・効率性について
・企業債残高対事業規模比率が全国平均を大きく下回る。事業規模自体が大きくないこと、起業債残高も少ないことによるもの。・経費回収率は、全国平均を超えているが、わずかに悪化。処理区域人口が少なく、1人でも区域内人口が減少すると比率が大きく変動することに原因がある。・汚水処理原価が上昇。全国平均よりも原価は低いが、上昇傾向にある。区域内人口が少なく、人口減少により有収水量が減少すると、汚水処理原価、経費回収率に大きく反映されやすい。汚水処理原価の上昇と、経費回収率の減少は人口減によるものと思われる。・収益的収支は100%であるが、企業債残高比率や経費回収率の数値を踏まえると、一般会計繰入金に大きく依存・施設利用率は平成22年には60%であったが、平成23年度に激減し、現在利用率は3割にも満たない。処理区域人口が少なく、1人でも区域内人口が減少すると比率が大きく変動することに原因がある。・水洗化率は100%・計画人口が少なく、使用料収入だけで維持管理に限界があり、今後も人口が増える見込みもなく、使用料収入を今以上に確保することは困難
老朽化の状況について
・平成8年に供用が開始された施設で、管路施行及び処理施設の躯体部については、まだ18年しか経過していないため更新計画はないが、機械及び電気設備については、整備計画に基づき老朽化施設の更新を行っている。
全体総括
・使用料収入だけで資本費・維持管理費を回収することは困難・計画人口を下回り、使用料収入で採算が取れないことから、管渠の改築が必要になった場合、一般会計に依存した経営にならざるを得ない。将来の事業継続に向けて抜本的な対策を要する。・低コストの維持管理システムの検討、使用料の適正化を検討する必要がある。