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平成26年度の財政力指数は、前年度と同数の0.87となった。平成26年度単年度で見ると、各費目ごとの増減はあるものの、基準財政収入額では、税率改定に伴う地方消費税交付金の算定額の増加、また、基準財政需要額においては、臨時財政対策債償還費が増となったが、収入額の増が需要額の増よりも大きかったため、結果として単年度の財政力指数は、前年度を0.004上回る0.870となった。今後も市税等の収納率の向上に取り組むとともに、企業誘致などにより歳入確保に努める。
経常収支比率は、前年度比3.2ポイント悪化し97.5%となった。これは、経常一般財源が、法人市民税や地方消費税交付金等により2億1,863万円、0.8%の増となったものの、経常経費充当一般財源において、扶助費や公債費、物件費などの増が、経常一般財源の増加を上回る10億3,884万円、4.2%の伸びとなったことによるものである。今後も、青梅市行財政改革推進プランにもとづく、市税収納率の向上対策や事業の見直しを推進し、経常収支比率の改善に努める。
人件費は、定年退職手当などにより増加。また、物件費は、社会保障・税番号制度システムにかかる経費等の増加により3,435円の増となった。これらは、東京都内の団体との対比では平均を下回っており、類似団体対比では上位にある。今後も経費削減の努力を継続する。
東京都に準じた給与構造の総合的見直しにより、ラスパイレス指数は、前年度比2.4%減の100.4となったが、全国、類似団体のいずれも上回る結果となった。今後も、民間の給与実態を反映した東京都人事院勧告に沿った見直しを実施していく。
一般行政職員に3名の増があったものの、職員数は全国、東京都および類似団体のいずれも下回る数値となっている。今後も、より効果的・効率的な市政運営に努め、組織・機構の見直し等との整合性を図りつつ、指定管理者制度や外部委託、再任用制度を積極的に活用し、定員管理の適正化に努める。
元利償還金の増はあるものの、病院事業・下水道事業の公営企業債の償還の財源に充てたと認められる繰入金および一部事務組合等の起こした地方債に充てたと認められる負担金などが減少し、数値が改善したものである。今後も、事業の緊急性・費用対効果などを十分検証した上、「経常的歳入に見合った財政規模」の実現を目指した財政構造の構築を推進する。
分子側では、地方債現在高の減少や退職手当支給率の引き下げによる退職手当支給予定額の減などにより将来負担額が減少したことに加え、分母側では、基金等の充当可能財源の増が作用し、将来負担比率が改善した。今後も将来の過度な負担を抑制するよう、新規事業については、必要性などを厳しく見極め、既存事業の見直し・再構築を進めるなど、財政の健全化に努める。
定年退職手当の増により、人件費充当一般財源が増となり、前年度と比較して0.2ポイント増の23.9%となった。なお、類似団体内の順位は平均より上位にあり、加えて、都内の平均も下回る結果となった。引き続き、行財政改革推進プラン等に基づき、人件費関係経費全体について削減に努める。
物件費は、各種予防接種委託において高齢者肺炎球菌ワクチン等の定期接種化による影響や資源物処理方法の変更などにより充当一般財源が増となり、前年度比で1.5ポイント増加し18.3%となった。都内平均をはじめ、類似団体・全国平均を上回っているため、今後も事務事業の見直しに努め、物件費の抑制に努める。
扶助費にかかる経常収支比率が、類似団体中最下位であり、全国および東京都の平均を上回っているのは、生活保護費や自立支援給付経費、市単独事業である福祉手当等の増により、扶助費充当一般財源が増となったためである。今後は、市単独事業の見直しを行い、扶助費の圧縮に努める。
その他にかかる経常収支比率は、類似団体内では、昨年同様、中位にとどまったものの、全国および東京都平均を下回る結果となった。しかしながら、国民健康保険会計等の特別会計ヘの繰出金が増加したことにより、前年度比0.5ポイント悪化し12.2%となった。国民健康保険会計や介護保険会計への繰出金は増加傾向にあり、経常経費の圧縮が難しい状況ではあるが、独立採算の原則に立ち返った、公営事業会計の財政健全化を図り、普通会計の財政負担を軽減していく必要がある。
補助費等にかかる経常収支比率は、西多摩衛生組合等の一部事務組合に対する負担金や消防事務都委託経費等の増減により、0.1ポイント改善して、14.4%となった。近年は、改善傾向がみられるものの、類似団体、東京都平均、全国平均のいずれも上回っているため、「補助金等の見直し指針」にもとづき、費用対効果等を検証し、各種団体等への補助金、交付金の見直しを進めることにより、数値の改善に努める。
公債費に係る経常収支比率が類似団体のみならず、全国平均より低くなっているのは、過去、投資的経費の一部について収益事業(競艇事業)からの繰入金によって、起債によることなく整備を進めてきたことによる。しかし、近年は、普通建設事業の抑制により建設地方債の新規発行は減少しているものの、臨時財政対策債を発行せざるを得ない状況であり、年々公債費は増加し経常収支比率は悪化傾向にある。今後も地方債に依存しない財政運営に努めることにより公債費の抑制を図っていく。
公債費以外の経常収支比率が、類似団体、東京都平均、全国平均のいずれも上回っているのは、扶助費や補助費等にかかる経常収支比率が、類似団体等の平均よりも大幅に高くなっていることによるものである。