香川県：白鳥病院の経営状況（2019年度）

地域において担っている役割

循環器医療の一層の充実や、新しい治療法への取組み、高齢化を踏まえた治療の提供等を図るとともに、二次救急医療、小児医療、へき地医療に取り組み、地域包括ケアシステムの構築に積極的に参画することにより、「特色ある地域の中核病院」としての役割を担う。

経常収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	91.1	98.4	96.9	93.6	91.4	91.2	90.8	86.9
類似団体内平均値（％）	97.1	96.3	96.9	98.3	96.7	96.6	97.2	96.9

医業収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	84.5	92.8	89.6	87.1	85.1	85.1	80.1	77.3
類似団体内平均値（％）	87.7	86.6	85.4	85.3	84.2	83.9	84.0	84.3

修正医業収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）							78.3	75.6
類似団体内平均値（％）							80.4	80.6

累積欠損金比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	319.3	282.3	292.6	308.5	324.9	323.2	70.7	90.9
類似団体内平均値（％）	92.4	95.4	84.4	85.2	87.1	88.4	92.3	94.7

病床利用率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	67.2	72.9	66.1	61.4	61.2	69.0	66.7	61.9
類似団体内平均値（％）	69.0	68.5	68.3	67.9	69.8	69.7	70.1	70.4

入院患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（円）	36372.0	40685.0	44254.0	44089.0	43921.0	41456.0	39576.0	42018.0
類似団体内平均値（円）	31025.0	31577.0	32431.0	32690.0	33491.0	34136.0	34924.0	35788.0

外来患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（円）	6283.0	7017.0	7346.0	8039.0	7934.0	8027.0	8393.0	8331.0
類似団体内平均値（円）	9176.0	9437.0	9726.0	10037.0	9976.0	10127.0	10241.0	10602.0

職員給与費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	62.6	53.2	55.1	57.1	61.2	57.5	62.6	63.6
類似団体内平均値（％）	61.2	61.8	62.9	63.3	64.2	64.2	64.7	64.4

材料費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	19.4	23.3	24.0	24.4	25.0	25.0	22.9	22.3
類似団体内平均値（％）	19.4	19.5	19.2	19.2	18.9	18.6	17.9	17.8

経営の健全性・効率性について

類似病院平均値と比較して、⑥外来患者1人1日当たり収益は下回る一方、循環器系の高額手術を行っていること等により⑤入院患者1人1日当たり収益は上回っていることから、外来と比較して入院収益が当病院の主な収益源といえる。その一方で、常勤医師の減少が大きな要因となり、入院・外来ともに患者数や医業収益が減少したため、①経常収支比率や②医業収支比率、④病床利用率が下がっている。このことから、⑦職員給与費対医業収益比率は前年度から上がり、類似病院平均値並みとなった一方、⑧材料費対医業収益比率は、医業収益見合いで材料費も減少したため、前年度並みとなっている。なお、平成30年度に資本金の額の減少及び資本金剰余金の処分を行い、累積欠損金へ充当したため、③累積欠損金比率は平成30年度以降大幅に減少している。

有形固定資産減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	40.4	34.8	42.4	46.3	44.1	47.8	52.5	56.9
類似団体内平均値（％）	48.3	48.0	52.2	52.4	52.5	53.5	54.1	54.6

器械備品減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	56.6	63.0	76.2	78.3	62.6	65.3	70.4	74.5
類似団体内平均値（％）	64.3	63.3	69.6	69.2	69.7	71.3	71.4	71.7

１床当たり有形固定資産

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（円）	39384120.0	30563180.0	30785667.0	31031680.0	31707067.0	31559440.0	31695020.0	32061293.0
類似団体内平均値（円）	33533100.0	34139294.0	35115689.0	35730958.0	37752628.0	39094598.0	40683727.0	41891213.0

老朽化の状況について

平成21年度の建て替えから10年、平成28年度の情報システム更新から3年が経ったことから、①有形固定資産減価償却率、②器械備品減価償却率が類似病院平均値を上回った。③１床当たりの有形固定資産については、類似病院平均値を下回っており、病床数と比較して過大な投資を行っているものではないといえる。

全体総括

医師確保が難しい状況であることに加え、会計年度任用職員制度導入や新型コロナウイルスの影響等により、より一層厳しい経営状況が続くと考えられる。そのような中、「新公立病院改革プラン」として位置づけた「第3次県立病院中期経営目標」及び「第３次県立病院中期実施計画」（ともに計画期間：平成28年度～令和2年度）に基づき、県立3病院全体での単年度資金収支の黒字化等の目標達成を目指し、地域包括ケア病床を増床し積極的に運用するほか、訪問診療の拡充等により経営改善に取り組んでいる。