奈良県三宅町：特定環境保全公共下水道の経営状況（2019年度）

収益的収支比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	37.79	37.29	36.12	33.45	38.07	37.56	42.08	32.1	31.67	33.02
類似団体内平均値（％）	72.16	74.64	75.88	73.5	75.8	75.7	74.44	83.01	84.8	83.99

企業債残高対事業規模比率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	6338.52	3568.72	3696.89	3494.87	3187.41
類似団体内平均値（％）	1836.16	1735.4	1535.7	1407.49	1159.15	1137.93	1440.52	921.09	811.37	819.96

経費回収率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	34.82	33.38	33.85	30.13	40.31	21.81	40.75	82.66	83.65	90.36
類似団体内平均値（％）	57.78	57.69	57.88	59.2	60.89	60.85	71.76	78.39	76.78	74.61

汚水処理原価

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（円）	296.75	309.96	301.4	293.37	301.71	263.26	334.7	150.0	150.0	150.0
類似団体内平均値（円）	265.33	269.22	268.84	265.13	266.59	267.74	199.66	185.26	182.21	197.42

水洗化率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	82.72	84.82	86.69	86.69	87.79	89.8	90.12	97.03	97.08	97.12
類似団体内平均値（％）	78.98	79.55	80.29	80.99	81.16	81.7	86.47	86.41	85.99	86.24

経営の健全性・効率性について

本町の下水道事業経営の健全性については、良好とはいえない。下水道歳出全体の約５０％しか下水道使用料で賄えていないのが現状である。指標⑤・⑥については分流式経費の算出方法に変更があったことで、それぞれの数値が類似団体とほぼ同じ数値になった。また、指標④でもわかるように企業債残高対事業規模比率が非常に高く、毎年度の企業債償還金が下水道事業経営を圧迫していることが要因として考えられる。本町は下水道整備率が全体で約98％（公共下水道：74.37%、特環：24.05%）と高い。下水道建設開始の昭和５１年以降急速に整備を進めてきた経緯があり、現在は今までの下水道建設で借り入れた企業債の償還に追われている。毎年返済する多額の下水道償還金が汚水処理費原価・経費回収率等を悪化させていたが、今後は償還金額は緩やかに減少に転じるため、これらの数値は改善傾向になることが見込まれる。さらに、これからの人口減少に伴い下水道使用料収入の減少と下水道施設の老朽化の波が来ることも予想され、収益性の維持と下水道施設の更新費用の確保が今後の課題となっている。

管渠改善率

年度	2010	2011	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0	0.0
類似団体内平均値（％）	0.12	0.12	0.12	0.06	0.04	0.07	0.02	0.27	0.08	0.03

老朽化の状況について

下水道の建設事業開始が昭和５１年で、当初に布設した管は３５年以上経過しており、下水道管の法定耐用年数は４０年であるが、実耐用年数とのバランスと下水道事業の経営状態を考慮に入れ、令和元年度にストックマネジメント実施方針の策定を行い、令和2年度から管渠調査を行い、令和6年度にストックマネジメント整備計画で改築・修繕計画を建て、令和7年度から計画的に改築・修繕を行う。

全体総括

本町の下水道事業は将来にわたる人口減少による収入の減少が見込まれる中、早期に経営計画を策定する必要がある。さらに、２の老朽化の状況でも述べたが、資産の更新時期の把握をするためにも、令和6年度予定のストックマネジメント整備計画策定に向け令和2年度から管渠調査を行っている。今後の収益の確保においては、下水道使用料の料金改定についても５ヶ年ごとの見直しを検討していく。