事業・施設概要
| 都道府県 | 長野県 | 経営主体 | 南信州広域連合 |
|---|---|---|---|
| 事業名 | 電気事業 | 会計適用区分 | 法非適用 |
| 類似団体区分 | 最大出力 | 1,343kW | |
| 年間発電電力量 | 10,164MWh | 水力発電最大出力 | 0kW |
| 太陽光発電最大出力 | 0kW | 風力発電最大出力 | 0kW |
| ごみ発電最大出力 | 1,343kW |
注:施設・業務量は当該年度値。e-Stat原表との値照合が完了した項目を優先した。
経営の状況について
本施設は平成29年12月に稼働を開始し、令和6年度で通年運用7年目を迎えました。令和6年度の廃棄物搬入量は前年度比99.11%とわずかに減少しましたが、応札時の計画値と比較すると依然として高い水準で推移しています。これに伴い、焼却量に応じた発電量は前年度比99.18%、電灯電力量収入は99.10%と小幅な減少にとどまり、いずれも大きな変動は見られませんでした。結果として、施設全体としては安定した運営を継続できています。搬入量が前年度を下回った背景には、地域住民の分別意識の向上や、ごみ減量化施策の浸透が一定の成果を上げていることが考えられます。また、ごみの「質」については大きな変化がなく、発熱量への影響も限定的であるため、発電効率が急激に低下するリスクは低いと見込まれます。これらの状況を踏まえ、今後も適切な分別を促す取り組みを継続しつつ、設備の点検・保守・整備を計画的に実施することで、安定した発電量と収入の確保、ならびに設備の長寿命化を図っていきます。
経営のリスクについて
令和6年度のごみ搬入量は前年度比では減少したものの、応札時の計画値を依然として上回る状況が続いています。この傾向により、焼却施設の稼働時間が長期化し、定期的なメンテナンスに必要な時間が十分に確保できなくなる懸念があります。稼働時間の増加は設備利用率の上昇につながり、修繕費の増加や設備劣化の進行といった経営リスクを高める可能性があります。また、搬入量の変動は発電量やFIT収入にも影響を及ぼす重要な指標であり、今後もその推移を注意深く観察する必要があります。ごみの「質」については大きな変化が見られず、発熱量への影響は限定的と見込まれるものの、搬入量が増加した場合には設備負荷が高まる可能性があるため、予防的な対策が求められます。当施設では、一般廃棄物焼却に伴う熱エネルギーを活用した再生可能エネルギー発電を軸に、地域への電力供給と環境負荷の低減を進めています。発電した電力は施設内で活用し、余剰電力は地域の公共施設へ供給することで地産地消を推進し、その収益を維持管理費に充当することで構成市町村の負担軽減にも寄与しています。さらに、施設を環境学習の場として開くことで、循環型社会の形成に向けた理解促進にも取り組んでいます。これらの方針のもと、安定稼働と予防保全を重視した運営を継続し、リスクの低減と施設の長期的な健全性の確保に努めていきます。
全体総括
本施設は、整備方針の一つである「発生する熱エネルギーの有効利用を図る」に基づき、廃棄物焼却によって生じる熱を再利用して発電を行い、その電力を地元および地域へ還元しています。令和5年度の地産地消の見える化率は91.6%、令和6年度は91.3%とわずかに減少したものの、高い水準を維持しています。一方で、急速な人口減少に伴う将来的な廃棄物量の減少、施設老朽化、人材確保の難しさ、物価高騰による経費増など、事業環境は大きく変化しています。こうした課題に対応するため、令和3年度に策定した「南信州広域連合電気事業経営戦略」に基づき、発電設備の効率的運用、計画的な更新・修繕、電力供給の安定化、収益基盤の強化に取り組んでいます。料金収入は、ごみ処理量から算定される発電量を基礎に、所内消費を除いた年間売電電力量により見通しを立てています。近年は搬入量が減少しており、それに伴って発電量も減少傾向にありますが、廃棄物の量や性状(水分含有量等)の変動が発電量に影響することから、適切な運転管理と維持管理により発電効率と売電量の安定確保に努めています。また、過度な負荷を避けるためにも、適正な分別・排出の啓発が重要です。老朽化への対応として、DBO方式により荏原環境プラントに20年間運営し、定期点検と計画的補修により施設の健全性を維持しています。さらに、長寿命化計画に基づく設備管理を進め、30~35年の供用を見据え、必要に応じて基幹的設備改良も検討しています。今後も、地域への電力還元と環境負荷低減の取り組みを継続し、環境にやさしく、安全で安心な循環型社会の形成を支える施設として、健全かつ安定した経営を維持していきます。
経営状況
収支構造
総額9,781.0万円
総額472.5万円