神奈川県地方独立行政法人神奈川県立病院機構：循環器呼吸器病センターの経営状況（2016年度）

地域において担っている役割

狭心症、心筋梗塞や不整脈等の循環器疾患、肺がんや間質性肺炎、慢性閉塞性肺疾患等の呼吸器疾患について、専門医療機関として、質の高い医療を提供している。また、多剤耐性結核対策等の結核医療を継続的に実施し、社会的使命を果たしている。

経常収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	103.3	102.7	101.7	100.0	96.8
類似団体内平均値（％）	98.6	98.1	97.9	96.6	96.2

医業収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	84.7	83.8	83.9	82.7	81.4
類似団体内平均値（％）	89.6	89.6	88.0	86.2	85.7

累積欠損金比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	0.0	0.0	3.4	0.0	0.0
類似団体内平均値（％）	73.3	73.8	66.3	65.6	65.3

病床利用率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	72.2	73.6	73.6	74.4	71.1
類似団体内平均値（％）	69.2	69.2	69.1	69.8	71.2

入院患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（円）	55367.0	52542.0	51307.0	52718.0	54817.0
類似団体内平均値（円）	43624.0	43981.0	45099.0	45085.0	44825.0

外来患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（円）	17509.0	18672.0	18008.0	18640.0	21341.0
類似団体内平均値（円）	10842.0	11009.0	11173.0	11881.0	12023.0

職員給与費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	53.2	51.0	52.1	51.7	52.5
類似団体内平均値（％）	58.4	58.2	59.4	60.3	61.9

材料費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	28.3	27.6	26.0	27.3	31.0
類似団体内平均値（％）	22.9	22.6	22.0	22.7	21.6

経営の健全性・効率性について

医業収益は増加傾向にあるものの、平成28年度は給与費や材料費を中心とした医業費用が増加したこと等により、①経常収支比率②医業収支比率とも低下傾向にある。平成28年度は平均在院日数が0.9日短縮したことに伴い、④病床利用率が減少した。入院収益は病床利用率の低下等により減少しているが、カテーテルアブレーションの増加や延べ患者数の減少により⑤入院患者1人1日あたりの収益は増加している。⑥外来患者1人1日あたりの収益は化学療法の増加等により増加している。⑦職員給与費対医業収益比率は給与費の増加により若干増加しているものの、平均値を下回っている。⑧材料費対医業収益比率は、手術や化学療法の増加が原因で平均値を上回っている。

有形固定資産減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	28.1	36.4	38.4	42.7	44.9
類似団体内平均値（％）	47.2	48.2	49.7	48.1	44.7

器械備品減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	38.9	53.5	52.2	58.0	58.4
類似団体内平均値（％）	61.6	61.6	66.9	66.5	64.2

１床当たり有形固定資産

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（円）	25252992.0	25585084.0	26519619.0	25871008.0	27147096.0
類似団体内平均値（円）	34077241.0	34106897.0	37367806.0	39301664.0	41260555.0

老朽化の状況について

建物についての建築後の経過年数が大きいため、平成27年度までは①有形固定資産減価償却率の平均値を下回っているものの、増加傾向にある。平成24年度に放射線治療装置、平成28年度にＣＴの更新を行っているものの、②機械備品減価償却率は増加傾向にある。

全体総括

平成28年度は、平均在院日数が0.9日短縮したことに伴い病床利用率が下がったものの、カテーテルアブレーションや化学療法の増加により、患者単価が上昇し、医業収益は増加した。一方で給与費や材料費が増加したこと等により、経常収支比率、医業収支比率ともに前年度より下回る結果となった。これらの改善に向けて、人員体制の充実による医療機能の強化や病床の効率的運用及び地域医療機関との連携強化を図っているところである。