福島県猪苗代町：猪苗代町立猪苗代病院の経営状況（2016年度）

地域において担っている役割

本病院は猪苗代町唯一の病院であり、町民及び多くの観光客にとって不可欠なものになっている。また猪苗代町は、高齢化や生活習慣病の増加等で地域住民の医療需要が増大していることや、豪雪地帯であること、また町の面積が広いことから地域的にも絶対的に必要な医療機関となっている。

経常収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	78.8	79.1	102.6	101.6	94.0
類似団体内平均値（％）	98.1	97.7	98.5	98.0	98.4

医業収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	87.4	84.5	81.1	81.4	73.4
類似団体内平均値（％）	83.2	82.5	79.7	79.6	77.9

累積欠損金比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	70.9	76.4	69.7	90.9	84.2
類似団体内平均値（％）	71.9	70.5	64.1	65.7	71.4

病床利用率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	59.7	56.2	58.8	57.5	51.8
類似団体内平均値（％）	69.2	68.6	67.4	66.6	66.8

入院患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（円）	17515.0	18369.0	18675.0	18537.0	19116.0
類似団体内平均値（円）	23061.0	23475.0	23857.0	24371.0	24882.0

外来患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（円）	4771.0	4779.0	4800.0	5059.0	5438.0
類似団体内平均値（円）	8338.0	8603.0	8471.0	8736.0	8797.0

職員給与費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	68.3	74.5	68.4	69.0	79.4
類似団体内平均値（％）	64.7	65.3	67.9	68.0	70.0

材料費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	9.2	8.8	8.7	9.3	9.8
類似団体内平均値（％）	19.6	19.1	18.0	18.0	17.6

経営の健全性・効率性について

①患者数の減少による経常収益の減少により、前年・前々年は１００％を上回っていたが２８年は１００％を下回った。②患者数の減少に伴う医業収益の減少により、医業収支比率が減少し、類似病院平均値を下回った。③累積欠損金が発生しているものの、類似病院平均値は下回っている。④患者数の減少により、類似病院平均値を毎年下回っており２８年についても同じく下回った。⑤・⑥入院収益・外来収益ともに減少したものの、入院患者・外来患者についても減少しているため、全体としては増加傾向にある。⑦患者数の減少に伴う医業収益の減少により、職員給与費対医業収益比率は増加した。⑧材料費対医業収支比率は類似病院平均値と比較して毎年下回っており２８年についても同じく下回った。

有形固定資産減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	0.0	0.0	24.8	28.1	30.9
類似団体内平均値（％）	43.0	43.9	52.4	52.6	54.2

器械備品減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（％）	0.0	0.0	82.4	87.4	89.9
類似団体内平均値（％）	60.6	59.1	68.9	68.0	70.0

１床当たり有形固定資産

年度	2012	2013	2014	2015	2016
当該団体値（円）	24281015.0	21145338.0	21152108.0	21161185.0	21161185.0
類似団体内平均値（円）	33688486.0	34462126.0	34878088.0	36094355.0	36941419.0

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率は、病院の建物が建築から約１０年と比較的新しいため、法廷耐用年数に達するには時間があり、類似病院平均値と比較しても平均を下回っている。②機械備品減価償却率は、約９０％となり、法廷耐用年数を超えているものがほとんどである。また類似病院平均値と比較しても老朽化が進んでいる。③１床あたりの有形固定資産は類似病院平均値と比較して毎年下回っており、２８年についても同じく下回っている。

全体総括

経営の健全性・効率性については、町内の人口減少に伴う患者数の減少等があり、医業収益や病床利用率が減少している。老朽化に関しては、有形固定資産に関しては、病院の建物自体が新しく、類似病院平均値と比較しても低いため更新について検討する必要性は低いと思われる。機械備品については、法廷耐用年数を超えているものがほとんどであり、更新等について計画的に検討する必要があると思われる。