岩手県：二戸病院の経営状況（2019年度）

地域において担っている役割

・圏域の基幹病院としての機能を担い、二次救急医療やがん医療、周産期等の高度・専門医療を提供する。・地域がん診療連携拠点病院として、専門的ながん医療を提供する。・地域周産期母子医療センターとして、周産期に係る比較的高度な医療を提供する。・救急告示病院として、圏域内を中心に救急患者の受け入れを行う。・地域災害拠点病院として、災害発生時の災害派遣医療チーム（ＤＭＡＴ）の派遣や被災地内の重症傷病者の受け入れを行う。・臨床研修病院として、臨床研修医の受け入れを行う。・圏域の医療機関、福祉施設、介護施設及び行政で組織するカシオペア医療福祉連携研究会を中心に、圏域の関係機関が連携して地域完結型医療を展開する。

経常収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	94.2	96.0	92.9	91.9	92.7	91.4	91.1	89.9
類似団体内平均値（％）	99.4	99.0	97.7	98.0	96.2	97.2	97.5	96.9

医業収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	89.9	90.9	87.8	86.2	84.5	83.4	83.3	82.4
類似団体内平均値（％）	92.6	92.2	90.2	91.1	85.7	85.9	86.2	86.0

修正医業収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）							79.3	78.6
類似団体内平均値（％）							83.1	83.0

累積欠損金比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	21.9	26.3	70.8	80.7	91.8	102.9	114.6	129.2
類似団体内平均値（％）	63.8	62.5	57.6	53.6	65.3	68.4	71.8	66.7

病床利用率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	59.8	60.3	56.9	56.3	55.7	58.7	59.0	57.6
類似団体内平均値（％）	70.6	70.5	70.6	71.3	71.2	73.0	72.1	72.9

入院患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（円）	41150.0	42400.0	43719.0	44035.0	44741.0	45411.0	47276.0	49239.0
類似団体内平均値（円）	45929.0	48203.0	48941.0	50413.0	44825.0	45494.0	47924.0	48807.0

外来患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（円）	7998.0	7927.0	8197.0	8433.0	8617.0	9032.0	9449.0	10080.0
類似団体内平均値（円）	11409.0	11941.0	12272.0	13096.0	12023.0	12309.0	12502.0	12970.0

職員給与費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	67.3	65.5	69.4	70.7	72.5	72.7	72.2	71.2
類似団体内平均値（％）	54.8	54.9	56.4	55.6	61.9	61.3	61.7	62.3

材料費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	20.8	21.5	21.3	21.7	20.6	20.9	20.8	21.5
類似団体内平均値（％）	23.0	23.6	23.5	24.3	21.6	21.5	21.4	21.3

経営の健全性・効率性について

①、②の表で、経常収支比率及び医業収支比率は、類似病院の平均値を下回り、③の表で、累積欠損金比率は平均値を上回っている。④、⑤、⑥の表で、入院患者１日当たり収益はわずかに類似病院の平均値を上回っているが、病床利用率及び外来患者１日当たり収益は、下回っていることから、患者確保の取組が必要である。⑦、⑧の表で、給与費及び材料費の比率は類似病院の平均値を上回っていることから、職員の適正配置等による費用削減が必要である。

有形固定資産減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	17.8	18.3	18.6	19.2	20.6	22.3	23.7	25.7
類似団体内平均値（％）	45.5	45.8	48.9	50.3	44.7	46.9	48.6	50.8

器械備品減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（％）	36.8	35.1	31.9	31.2	34.7	39.1	42.1	47.0
類似団体内平均値（％）	62.5	59.9	65.4	65.7	64.2	67.3	70.1	72.6

１床当たり有形固定資産

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019
当該団体値（円）	56208183.0	56489660.0	57874680.0	58745383.0	66656312.0	66612015.0	67009863.0	70193213.0
類似団体内平均値（円）	39169586.0	40264615.0	41593368.0	42578034.0	41260555.0	41975086.0	43785070.0	44436827.0

老朽化の状況について

①有形固定資産減価償却率②器械備品の減価償却率類似病院の平均値を下回っている。引き続き、経営状況を考慮しつつ、中長期的な観点から施設の更新を検討していく。③１床当たり有形固定資産類似病院の平均値を上回っていることから、過大な設備投資とならないよう、計画的に設備投資を行う。

全体総括

経営状況は、経常収支比率及び累積欠損金比率の状況から、単年度収支の改善が必要である。また、職員給与費対医業収益比率や材料費対医業収益比率の状況から、費用削減の取組が必要である。今後も、圏域の基幹病院として二次救急医療、がん治療や周産期医療等の高度専門医療を提供するとともに、医療・介護・福祉・行政との連携、協働により、地域包括ケアシステムの一翼を担うため、経営改善に努めていく。