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北海道苫小牧市:末端給水事業の経営状況(2016年度)

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経営比較分析表(2016年度)

経常収支比率

累積欠損金比率

流動比率

企業債残高対給水収益比率

料金回収率

給水原価

施設利用率

有収率

経営の健全性・効率性について

⑥給水原価については、引き続き全国平均・類似団体平均よりも安価に推移している。⑦施設利用率についても全国平均・類似団体平均を上回っており、費用や施設設備の高い効率性を維持していることが分かる。⑧有収率も88%程度で推移を続けており、前年度までの配水に係る効率性に大きな変化は見られない。一方、2①有形固定資産減価償却率の増加傾向から、減価償却費の増大、すなわち経常費用の増大が認められる。こうしたことが背景となり、①経常収支比率・⑤料金回収率の低下につながったものと考えられる。ただし、どちらの比率も100%を超えており、経営の健全性は引き続き維持されている。また、継続的な管路更新に加え、取水施設等の耐震化のために改良工事を進めており、その財源を企業債に求めていることから、④企業債残高対給水収益比率が全国平均・類似団体平均よりも高く、かつ、上昇傾向が続いている。このため、毎年の企業債の元金償還額も増加傾向が続いており、③流動比率の緩やかな低下をもたらしている。数値は流動負債の倍近くの流動資産があることを示しており、依然として高い現金支払能力を有しているが、施設更新と企業債の発行規模について、十分に留意しなければならない。

有形固定資産減価償却率

管路経年化率

管路更新率

老朽化の状況について

更新計画に即した老朽管更新事業を行っているが、施設耐震化や応急対策などの事業と同時並行で取り組んでいるため、年間の更新延長には限りがある状況である。また、苫小牧市の市域が東西に大きく広がるため、管路総延長自体が非常に長くなり、結果として③管路更新率は全国平均・類似団体平均よりも低い数値を示すこととなる。

全体総括

全体として健全経営が維持されていると判断できるが、施設設備の老朽化に伴う更新・維持管理経費の増大傾向が顕在化しつつある。このため、経営戦略や水道ビジョンの改定を通じて、より計画的に、かつ効率的で健全な経営を継続できるよう、一層の努力が必要である。

出典: 経営比較分析表,

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