経営の健全性・効率性について
「①収益的収支比率」は100%を下回っており、費用の一部は収益で賄い切れていない。これは供用開始前後の初期の施設建設のための起債借入の償還が続いているためである。「④企業債残高対事業費規模比率」、「⑤経費回収率」、「⑥汚水処理原価」、「⑧水洗化率」については、類似団体平均値よりも良好な数値となっており、経営は比較的健全であると見られる。これは各施設が比較的新しいため、維持管理に係る費用が少ないためだと思われる。「⑦施設利用率」については、平成24年度以前は類似団体平均値よりも低かったが、接続戸数の増加による処理水量の増加に伴い、平成25年度以降は平均値に追いついている。
老朽化の状況について
平成14年3月31日の供用開始であり、各施設は比較的新しいため、管渠の老朽化は顕著ではない。
全体総括
「1.経営の健全性・効率性」の数値については、類似団体平均値より概ね良好である。また、現在のところは施設の老朽化についても本格的な更新時期に入っていない。しかしながら今後については、老朽施設の維持管理費の支出増や、人口減・節水などの使用料収入への影響が考えられるため、普及率、接続率の向上等の経営改善に向けた取組みについて検討が必要となる。