経営の健全性・効率性について

➀経常収支比率，②累積欠損金比率，③流動比率経常収支比率が100%未満の赤字で，累積欠損金も発生しており，流動比率が0%であることから大変厳しい経営状況を示しています。当該事業は市街化区域以外で設置される処理対象人口10,000人以下の小規模下水道で，公共下水道事業と同一会計内で経理することで経営が成り立ってます。➃企業債残高対事業規模比率H26年度前年比較で56.92ポイント向上し，企業債への依存度が改善されています。その主な要因は，企業債の借入額の縮減と償還金の増加によるものです。引き続き財政収支計画を着実に実施します。⑤経費回収率，⑥汚水処理原価類似団体と比較して，汚水処理に係る費用が高く，その費用を使用料で賄えない状況です。その要因として，本市の地勢の特性から，平坦部が少なく海まで張り出した山塊によって分断された地域ごとに下水処理場が必要で，他都市に比べて施設数が多いことから，維持管理費用の負担が大きいためです。⑦施設利用率，⑧水洗化率H24年度以降，水洗化率が低下しています。その要因は，下水処理場の供用開始によるものです。引き続き適正規模での維持管理と水洗化率の向上に努めます。

老朽化の状況について

➀有形固定資産減価償却率平成５年の供用開始から22年経過しており，法定耐用年数を経過した管渠はありません。②管渠老朽化率，③管渠改善率将来の更新需要を見据えた上で，中長期的な収支バランスを保持しながら，適切な維持管理や改築更新による資産管理を計画的に実施することが必要です。

全体総括

【戦略的な経営の取組】１経営効率化の推進下水道は，汚水を集合して効率よく処理する施設であるため，人口密度が低いと建設投資の効果が低くなります。そのため，施設整備に当たっては，地域の特性に最も適した整備手法を導入するなど処理施設の最適化を促進します。２安定した財源の確保下水道への接続率の向上による使用料収入の確保を図るとともに，適正な原価に対する使用料の適正化を検討します。