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人口減少・高齢化が進行し、産業集積も乏しい本県は、県税収入は歳入総額の15%程度と脆弱な財政基盤となっています。近年は、リーマンショック以降の経済対策等による財政需要の増加により、財政力指数はわずかながら低下していましたが、平成26年度以降、企業業績の回復による法人事業税等の増や消費税の税率引上げの影響が平準化したことに伴う地方消費税の増などにより上昇しました。産業振興による税源涵養により県税収入の増加を図るとともに、県税徴収を強化するなど一層の税収確保に努めます。
平成19年10月に策定した「財政健全化基本方針」に基づき、行政の効率化、事務事業の見直し、財源の確保に努めてきた結果、類似団体平均を下回っています。平成28年度は、社会保障経費などの増加により、前年度から1.5ポイントの増となりました。将来にわたり、収支均衡を維持しながら地方創生・人口減少対策などの重要課題に的確に対応するため、事務事業の見直しや行政の効率化・合理化、財源の確保の努力を継続し、基金の確保や県債残高の縮減などを図りながら、安定的な財政運営を行っていきます。
県土が東西に長く、離島、中山間地域を抱える本県は、行政サービスを実施する上で非効率な面があることから、国が基準を定めている教員や警察官をはじめとした職員数及び人件費・物件費等の内部管理経費が多くならざるを得ない状況にあります。これまで、教員・警察官等を除いた一般行政部門を中心とする職員について、平成29年4月時点では平成15年度からの累計で1,146人の定員削減を実施しました。今後は、平成29年10月に策定した財政運営指針に基づき、一般行政部門について正規職員、再任用職員、臨時・嘱託職員を併せた人役を基本として、毎年度、業務の効率化を図りながら適正な人員配置を行うこととしています。また、内部管理経費については、これまでも地方機関をはじめとする県立機関の廃止統合や公の施設への指定管理者制度の導入等を実施してきており、今後も経費の削減に引き続き努めます。
平成24年度からの地域給の導入や諸手当の見直しをはじめとした様々な取組の結果、指数は全国で4番目に低い水準となっています。給与の特例減額については平成15年度から実施していますが、平成28年度の減額率は「特別職:13~20%、一般職(管理職手当)10~12.5%」となっています。
県土が東西に長く、離島、中山間地域を抱える本県は、行政サービスを実施する上で非効率な面があることから、国が定めている教員や警察官をはじめとした職員数及び人件費・物件費等の内部管理経費が多くならざるを得ない状況にあります。これまで、教員・警察官等を除いた一般行政部門を中心とする職員について、平成29年4月時点では平成15年度からの累計で1,146人の定員削減を実施しました。今後は、平成29年10月に策定した財政運営指針に基づき、一般行政部門について正規職員、再任用職員、臨時・嘱託職員を併せた人役を基本として、毎年度、業務の効率化を図りながら適正な人員配置を行うこととしています。
道路整備など社会資本の整備や戦略的プロジェクトを推進してきた結果、生活・社会基盤の整備水準は相当程度向上してきたものの、その財源である県債残高や公債費負担が財政運営に重くのしかかっています。このような状況において、財政健全化のため県債の新規発行の抑制や執行節減により生じた財源を活用した繰上償還(平成24~28400億円程度)を進めてきた結果、近年は減少傾向となっており、類似団体平均を下回っています。今後も、引き続き県債の新規発行の抑制、県債残高の圧縮に努めます。
一般会計等に係る地方債の現在高は、県債の新規発行の抑制や繰上償還に努めたことにより減少する一方で、将来負担額から控除する充当可能基金額や基準財政需要額算入見込額が減少したこと、また、標準財政規模が減少したことにより、比率は上昇しています。財政規模が類似している他県の状況も踏まえつつ、県債の新規発行の抑制や繰上償還に取り組み、将来負担比率の改善に努めます。
平成24年度からの地域給の導入や諸手当の見直しなどの取組により類似団体平均に近い比率となっています。これまで、教員・警察官等を除いた一般行政部門を中心とする職員について、平成29年4月時点では平成15年度からの累計で1,146人の定員削減を実施しました。今後は、平成29年10月に策定した財政運営指針に基づき、一般行政部門について正規職員、再任用職員、臨時・嘱託職員を併せた人役を基本として、毎年度、業務の効率化を図りながら適正な人員配置を行うこととしています。
公の施設の管理運営に当たり、平成17年4月から他県に先駆けて指定管理者制度を導入するなどコスト削減に取り組んでいます。平成24、25年度は、内部管理事務の集中処理を推進するための外部委託の増等により類似団体平均を上回っていましたが、平成26年度以降は、当該費用の縮減により類似団体平均を下回っています。今後も維持管理経費の縮減のほか、事務の統合・廃止・譲渡などにより、経費の削減を図ります。
人口減少・高齢化が進行する本県は、経常収支比率の扶助費分は、類似団体平均を上回っています。平成24年度から28年度にかけて比率が高止まり傾向となっているのは、特定医療費等助成事業費など社会保障関係経費の増加に伴い分子である扶助費が11.5%増加(+8億円)していることが主な要因です
その他のうち主な歳出経費は維持補修費ですが、類似団体平均を上回っています。これは、公共施設のうち約半数が築後30年以上経過し、今後、大規模修繕や更新の時期を迎えることを見据え、計画的な長寿命化対策事業を進めていることなどが主な要因です。今後も、平成27年に策定した「島根県公共施設等総合管理基本方針」に基づき、公共施設等の長寿命化による財政負担の軽減・平準化や公共施設等の有効活用・適正化に取り組んでいきます。
本県は制度融資を預託方式で実施しているため貸付金額が大きく経常収支比率の補助費等分の割合は相対的に低くなり、類似団体平均を下回っています。平成24年度から28年度にかけて比率が上昇しているのは、保育所等運営支援事業費など社会保障関係経費の増加により分子である補助費が9.7%増加(+9億円)したことが主な要因です。
県土が東西に長く離島も存在する本県は、社会資本整備が他県に比べて遅れており、県債を財源とした社会資本の整備に積極的に取り組んできた結果、類似団体平均を上回っていましたが、平成27年度以降、過去に行った県債の繰上償還の効果により分子が減少し、比率が大きく改善したことにより、類似団体平均を下回っています。今後も、県債の新規発行の抑制、県債残高の圧縮に努めます。
公債費を除いた経常収支比率は類似団体を下回っており、近年は概ね同水準で推移しています。内訳としては、扶助費及び補助費が社会保障費の増などにより増加傾向にありますが、定員削減の効果などにより人件費を抑制していることが主な要因です。今後も、「財政運営指針」に基づき、事務事業の見直しの徹底、アウトソーシングの推進による行政の効率化・合理化の徹底などの取組を進めることとしています。
道路整備など社会資本の整備や戦略的プロジェクトを推進してきた結果、生活・社会基盤の整備水準は相当程度向上してきたものの、その財源である県債残高や公債費負担が財政運営に重くのしかかっています。実質公債費比率については、財政健全化のため県債の新規発行の抑制や執行節減により生じた財源を活用した繰上償還(H23~27499億円程度)を進めてきた結果、近年は減少傾向となっており、類似団体平均を下回っています。将来負担比率についても、県債の新規発行の抑制や繰上償還に努めたことにより県債残高が減少傾向となっていることから、比率は改善傾向にあります。今後も、財政規模が類似している他県の状況も踏まえつつ、県債の新規発行の抑制や繰上償還に取り組み、比率の改善に努めます。