経営の健全性・効率性について
・グラフ①で示すように収益的収支比率は50%を下回っており、事業収入においては、平成17年に供用開始し間もないことから、元利償還を含む事業経費は一般会計からの繰入に依存する状況にある。・グラフ④で示すように、企業債残高対事業規模比率は高い数値となっている。平成4年に事業着手し、整備に伴う起債の元利償還金が増加傾向にあるが、町の主要な幹線管渠の整備が概ね完了したことから、平成35年度に元利償還のピークを迎えた後は、面的整備を効率的かつ早期に進め普及率の向上と元利償還金の減少を見込んでいる。・グラフ⑤の経費回収率が年々上昇し、一方グラフ⑥の汚水処理原価は減少している。これは、グラフ⑧で示すように供用区域の拡大により年々水洗化率が向上し、事業収入が増加したことと、主要幹線管渠の整備がほぼ完了したことにより事業費等の経費が圧縮されたことによるものである。今後さらに事業収入の増加が見込まれ、財務状況は改善される方向にある。
老朽化の状況について
・公共下水道の普及率が平成26年度末で48.3%で、下水道整備区域の拡大を目的に施設の新設を進めている。・グラフ③の管渠改善率では、新設管渠延長を含めたため高い数値となっているが、施設の老朽化については、平成4年が事業着手であることから対象となる施設が無く、今後は先進地事例を含め調査研究を行う。
全体総括
・斑鳩町の下水道事業は着手時期の遅れから、今後も普及拡大と啓発活動に努め水洗化促進をはかり、社会情勢や町の財政状況を踏まえた適切な整備計画により効率的に整備を進める。・公債費の負担軽減をはかり、使用料の適正化を随時検証し経営健全化に取り組む。