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平成21年度までは、0.86~0.87で推移してきたが、平成20年度以降、市税収入の減少傾向が続き、平成24年度は単年度としては、高齢者人口増加(平成17年国調人口から平成22年国調人口に置換え)による高齢者保健福祉費の増加等により基準財政需要額が増加し、また評価替えに伴う固定資産税の見込額の減少等により基準財政収入額が減少したことから不足財源が増え、普通交付税で補う額が大きくなるかたちとなり、平成22年度以降連続して財政力指数は下降(悪化)した。今後も市税収入のみならず、収入の確保に努め財政基盤の強化を図ることが必要である。
歳入(経常一般財源)は、個人市民税の増加等により市税が5年ぶりに増加に転じ、また普通交付税、臨時財政対策債も増加したことにより増加した。一方、歳出(経常経費充当一般財源)については、例年どおり社会保障関係費は増加したものの、職員の定年退職者の減少に伴う退職金の減少、繰上償還の効果等による公債費の減少等により、前年度に比較して減少した。これにより経常収支比率は改善し、90%を下回った。
人件費や南北に細長い地理的要因による各種施設数の多さに起因する施設の維持管理費用をはじめとする物件費の割合が高く、例年、類似団体平均を上回っている。引き続き、職員数の削減による人件費の抑制や、指定管理者制度や長期継続契約の活用等により物件費の抑制を図る必要がある。
平成25年4月1日現在のラスパイレス指数は、国家公務員の時限的な給与改定特例法による削減措置の関係で前年度に引き続き上昇した。また、削減措置がないとした場合の参考値も100.8であり、上昇傾向にあるため、今後も給与体系や手当の見直しを進めていく。
平成24年度は、臨時財政対策債等の繰上償還や市債の借入を厳選してきたことなどにより利子支払総額は減少し、実質公債費比率は下降(改善)した。今後も市債に大きく依存することのない健全な財政運営を図っていきたい。
平成24年度は、将来負担額が一般会計等の地方債現在高、職員数の減少による退職手当負担見込額等において減少したことなどにより、平成23年度に比較して黒字の比率が増加し、また、充当可能な財源等が将来負担額を上回っており実質的な将来負担額はないこととなり、[-]表示となることは平成19年度から変わりない。今後においても将来負担の大きな要因となる地方債残高の縮減等に取組み、財政の健全化にに努めたい。
南北に細長い市形であるため、消防署等の各種施設を多く設置する必要があることなどにより、例年、人件費に係るものは類似団体平均と比較すると高い水準にある。平成24年度は退職手当の減等により減少しているが、今後においても新規職員採用数の抑制により総職員数の削減にも取り組み、人件費のさらなる抑制に努める。
人件費同様、南北に細長い市形であるため、消防署やコミュニティ施設を多く有していることから、これらの施設の維持管理費用が多くかかり、例年、類似団体平均を上回っている。これに加え、平成24年度においては生涯学習施設の指定管理制度導入もあり物件費に係る経常収支比率は上昇(悪化)した。現在、施設の維持管理費用の長期継続契約化などを進めており、今後もこういった経費の縮減に努める。
扶助費に係る経常収支比率は、例年、類似団体平均を下回っている。平成24年度は児童手当(子ども手当含)の減少があったものの、生活保護扶助費や障がい者支援事業、保育実施事業等において増加しており、扶助費全体としては、年々増加傾向が続き、現行の福祉施策の見直し等の必要性は高まっている。
一部事務組合や各種団体に対する支出が少ないことから、例年、類似団体平均を下回っているものと考えられる。また補助金の見直しも行っており、今後も引き続き不適当な補助金の見直しや廃止に向けた取り組みの継続が必要である。
繰上償還の実施等により公債費の縮減に努めてきているが、通常の道路整備に加え、駅前再開発事業、都市高速鉄道、コミュニティセンター整備等の政策的な事業に係る公債費が残っており、類似団体平均に比べ高い数値となっている。平成24年度においては、繰上償還の効果により改善したものの、償還期間の短縮化に伴い元金償還金が増加しており、今後も効果的な繰上償還を積極的に実施し、公債費の縮減に努めることが必要である。
平成21年度までは、概ね類似団体平均と同水準で推移していたが、平成22年度は経常収支比率が大きく改善したことに伴い類団平均より若干乖離し、平成24年度においては人件費、補助費等が減少し、物件費、扶助費、繰出金が増加している。