経営の健全性・効率性について
①収益的収支比率は、過去5年73.53%から80.57%の間で推移している。維持管理に要する経費について、4処理区で翌年度実費精算とし、また、地方債の償還金については県が負担すべき額を定めている。これらは、県、関連市町の負担区分を関連市町と協議し決定している。④地方債償還は平成20年度がピークとなっており、企業債残高対事業規模比率は、類似団体平均値を過去5年間とも下回っている。⑥汚水処理原価は、流入水量の増加やコスト縮減に対する取組に伴い平成25年度まで減少していた。なお、平成26年度は消費税率改定、労務単価及び電力調達単価の上昇に伴い、2.24円のアップとなった。当該指標については、類似団体平均値を過去5年間常に下回っている。引き続き、コスト縮減に対する取組により汚水処理原価の低減に努めていく。流域下水道事業の経営にかかる健全性については、県、関連市町の負担が適切となるよう、引き続き経営計画を定期的に見直していく。⑦施設利用率は、水処理施設を増設したことに伴い、平成23年度から類似団体平均値を下回っているが、流入水量は増加していることから、着実に上昇している。⑧水洗化率は、類似団体平均値を下回っているが、過去5年間着実に上昇しており、今後も水洗化率の向上が図れるよう施設整備を進めていく。効率性については、流域関連市町と連携を図りながら、施設利用率及び水洗化率の向上が図れるよう努めていく。
老朽化の状況について
管渠については、現在、カメラ調査等により劣化の状況等現状把握に努めている。法定耐用年数を経過した施設はないが、調査結果に基づき更新等の財源の確保を考慮しながら長寿命化計画を定める予定である。
全体総括
流域下水道事業の経営計画は関連市町と定期的に見直し、収支均衡となる負担金単価を設定している。流域下水道事業は平成32年度から企業会計を導入し、計画的な経営基盤の強化と、財政マネジメントの向上等をより的確に取り組む。