経営の状況について
収益的収支比率は344.9%で、目標値100%を上回っており、全国平均134.7%を上回っています。営業収支比率においても342.3%で、目標値100%を上回っており、全国平均255.5%を上回っています。収益的収支比率においては、全国平均値を上回る比率となっていますが、これは地方債償還金が無いためです。供給原価は、10,822.3円と全国平均19,066.3円より安価にて供給出来ています。これは、平成27年度に1箇所目の運転、平成30年度3月に2箇所目の運転を始めたので、施設も新しく大きな設備投資も無く、ほぼ予定した順調な事業状況であります。これらのことから、健全な経営状態であると言えます。EBITDAについては経年の推移を見て経年比較としますが、現在のところ予定とした数値水準となっています。
経営のリスクについて
個別の発電所では、1箇所目の年間設備利用率が66.7%、2箇所目が69.1%と発電型式別水力発電の全国平均の60.4%をそれぞれ上回っています。これは、大きな災害もなく水量が確保されたことや適切な維持管理を行った結果により設備利用率が前年度より向上したと考えられます。小水力発電電力量が、天候等の環境的要因に大きく水量が左右されるため、今後も維持管理を徹底して行います。しかしながら、近年の異常気象による渇水等対処出来ない事案も否めません。修繕費比率は10.4%と施設全体の全国平均5.4%上回っていますが、発電形式別の水力発電の全国平均16.5%を下回っています。令和元年度は災害による修繕費の計上がなかったため減少しています。引き続き効率的な発電および維持管理のため調整改良修繕を行っており、今後も施設設備の適正な維持管理のため、適時効果的な修繕を行って行きます。FIT収入割合は100.0%と施設全体の全国平均82.6%、発電形式別の水力発電の全国平均96.0%のいずれも上回っています。固定価格買取制度の調達期間終了後、買取単価が下落することを想定し、これを踏まえた経営を行っていきます。
全体総括
今後令和2年度までに策定を予定している経営戦略のなかで、持続可能な再生可能エネルギーを長期的に調達するため、バランスの取れた効率的・効果的な施設設備の維持管理を行う他、効果的な修繕・更新計画に取り組み出来るよう基金積立を行います。