収益等の状況について
令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、7月中旬まで休業しており、経常収支比率は100%未満(赤字)となりました。当施設は期間営業(4月から11月)であり、営業開始後も新型コロナウイルス感染症の影響は続き、単年度収支に直接影響する形となりました。定員稼働率は、当施設が期間営業であることで、類似施設平均値より低い数値となっており、類似施設平均値同様、過去5年間で最も低い数値となりました。売上GOP比率およびEBITDAについても、収益が減少したことでマイナス値となりました。
資産等の状況について
非常用発電機に経年劣化が見られ、部品の一部が供給不可能な状況にあったため、令和2年度に交換工事(税込1,650千円)を行いました。平成27年度には、大規模改修工事で設備更新を行ったため、今後は施設のメンテナンスを実施していきます。大規模改修工事等では、企業債を発行したため、平成28年度から令和元年度で、企業債残高対料金収入比率は150%前後となっています。令和2年度については、新型コロナウイルス感染症の影響により、収益が減少したことで、過去5年間で最も高い数値となりました。今後は、新型コロナウイルス感染症の影響を考慮し、まずは経営を安定化させることを優先していきます。
利用の状況について
平成28年度のリニューアルオープン後から、徐々に利用者数は増加していましたが、令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により減少し、定員稼働率については、過去5年間で最も低い数値となりました。Withコロナを踏まえまして、感染対策の徹底を図り、安心して施設をご利用いただけるよう、利用者および従業員の感染対策に努めます。また、アフターコロナに向け、感染対策等の広報・宣伝を行い、利用客が新型コロナウイルス感染症以前の人数へ少しでも戻るよう努めていきます。
全体総括
当施設は、平成28年度にリニューアルオープンし、オープン後の利用者や収益は増加していました。しかし、令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響により、利用者および収益が減少し、経常収支比率は、100%未満となりました。今後は、企業債の償還があることから、多くの支出が考えられ、収益性を高めることが求められます。しかし、昨今の新型コロナウイルス感染症の影響により、厳しい状況を迎えています。上高地という特殊性のある場所、期間営業ということで天災等の影響が大きい施設であり、また、今後数年間は、新型コロナウイルス感染症の影響が続くことが懸念されます。Withコロナ、アフターコロナに向けた取り組みを行い、少しでも利益が上がるよう努めていきます。