経営の健全性・効率性について
【収益的収支比率】使用料収入や一般会計繰入金等の総収益で、総費用に地方債償還金を加えた費用をどの程度賄えているかを表す指標です。62.41%と低く、収入の多くを市債に頼っており、平成26年度については、合併処理浄化槽設置のための起債の償還金が、総費用に地方債償還金を加えた費用の13.0%を占めている状況です。元金の償還が逐次開始となるため、平成31年度までは元利償還金が年々増加する見込みです。【企業債残高対事業規模比率】浄化槽整備を平成26年度で終了したことから、経年では僅かずつ減少する見込みです。【経費回収率】使用料で回収すべき経費をどの程度使用料で賄えているかを表す指標です。平成26年度の経費回収率は62.41%となっています。これは合併処理浄化槽設置のための起債の元利償還金が、汚水処理費の31.7%を占めることによるものです。経費回収率は、元利償還金が逐次増加する平成31年度までは減少する見込みで、元利償還金が減少に転じる平成50年度までは低い状態が続く見込みです。【汚水処理原価】有収水量1㎥あたりの汚水処理に要した費用を表しています。維持管理委託料及び市債償還金の増加により、経年では増加傾向にあります。【施設利用率】施設が1日に対応可能な処理の能力に対する、1日平均処理水量の割合です。事業実施地域は家屋の延床面積が130㎡を超える家が多く、居住人員が少なくても7人槽を設置しなければならない事例が多く、施設利用率が低い傾向にあります。地域の人口が減少傾向にあるため、今後も施設利用率は低い状態が続く見込みです。
老朽化の状況について
合併処理浄化槽の耐用年数は、一般的に30年以上といわれており、最初に設置した平成19年設置の浄化槽が30年を経過する平成49年頃までは、大規模な修繕等は要さない見込みです。その後の入替えや、大規模修繕が発生した場合の対応について、今後検討してまいります。
全体総括
元利償還金については、固定費であり縮減することができないため、合併処理浄化槽の維持管理費について、関連法令を順守したうえで、仕様書の見直しなどにより効率化を検討します。また、経営成績や財政状態などの経営状況をより的確に把握するため、平成32年度から公営企業会計に移行する予定であり、平成27年度から作業に着手しています。