経営の健全性・効率性について
・経常収支比率は、一般会計からの繰入金により、100%を上回っているものの、料金回収率については、49.77%であり、給水収益で給水に係る費用を賄えていない状況にある。前年に比べ料金回収率が低くなっているのは、新型コロナウイルスの影響で料金改定を先送りしたことにより給水収益が減少していることも起因している。・企業債残高対給水収益比率、給水原価及び施設利用率については全国・類似団体平均と同様の傾向があり、簡易水道事業における地理的条件等の事業の性質が起因していると思われる。・有収率は前年度より若干改善したものの全国・類似団体平均を下回っている。主な原因は漏水であると思われるので、継続的な漏水調査と老朽管の計画的な更新により漏水防止対策を進める必要がある。
老朽化の状況について
有形固定資産減価償却率は全国・類似団体平均より低く、資産の経年化の度合いは低い状況であるが、今後漏水の多い箇所等を計画的に更新していくため、更なる経費削減に努めていかなければならない。
全体総括
令和2年度から公営企業会計に移行し、給水収益では費用が賄えず、一般会計からの繰入金に頼った経営状況にあることがより明らかになった。費用の削減に努め、経営の効率化を図るとともに料金改定も含め安定的な収益の確保が必要である。今後は、スペックか過大とならないよう適正規模で改築を進め、経営状況を見える化しながら、引き続き上下水道事業審議会において、経営戦略及び料金改定について議論し、経営の健全化を図る必要がある。