経営の健全性・効率性について
本事業は、東日本大震災に伴う防災集団移転地と既存集落の汚水の処理を目的として、宮戸地区3か所に大型浄化槽による処理施設を整備し、平成26年10月から供用開始している。通年での運用は、平成27年度が初年度と位置づけ、今後の推移を注視していく。収益的収支比率は、85.48%で、前年度より10.14%悪化しており、今後、料金改定による適正な使用料収入の確保と更なるコスト削減による維持管理費の抑制などに取り組んでいく。企業債残高対事業規模比率は、料金収入に対する企業債残高の割合を示すものである。前年度から変化はないが、今後も増加することが無いよう、事業の計画及び見直しについて、検討を重ねていく。経費回収率は、43.61%で、依然として汚水処理に係る費用が使用料ですべて賄えていない状況にある。料金改定による適正な使用料収入の確保とコスト削減による維持管理費の抑制などに取り組んでいく。汚水処理原価は、類似団体平均値に比べ、高い数値となっている。コスト削減による維持管理費の抑制や接続推進による有収水量の確保に取り組んでいく。施設利用率は、100%で効率的な施設利用が行われている。水洗化率は、100%で汚水処理が適切に行われている。防災集団移転地での再建が進み、下水道への接続が行われたことによるものである。今後も、公共用水域の水質保全の観点から、下水道について広く市民に周知を図っていく。
老朽化の状況について
東日本大震災に伴う防災集団移転地と既存集落の汚水の処理を目的として、宮戸地区3か所に大型の浄化槽による処理施設を整備し、平成26年10月から供用開始となっており、適切な維持管理を行っていく。
全体総括
東日本大震災に伴う防災集団移転地と既存集落の汚水の処理を目的として、宮戸地区3ヶ所に処理施設を整備し、平成26年10月から供用開始した。平成27年度において、防災集団移転地への再建世帯で下水道への接続が行われた。漁業集落排水事業の目的である漁業水域の水質保全の観点から、下水道について広く市民に周知を図り、経営戦略に基づいた適切な維持管理計画を併せて行い、事業の継続性を高めていく。