和歌山県：こころの医療センターの経営状況（2020年度）

地域において担っている役割

民間医療機関では対応困難な精神科救急医療を担うとともに、認知行動療法やアルコール依存症患者の治療等、専門医療の充実を図り、県精神科医療の拠点としての役割を担っている。

経常収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	88.8	87.4	102.2	102.4	99.6	104.3	106.5	108.0	111.0
類似団体内平均値（％）	99.9	100.0	101.3	101.1	101.2	100.9	100.9	99.7	102.3

医業収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	80.3	82.6	75.3	76.7	69.5	70.7	67.1	66.4	65.8
類似団体内平均値（％）	69.7	69.6	69.1	69.8	69.4	68.9	68.4	66.9	64.8

修正医業収支比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）							63.2	62.3	61.2
類似団体内平均値（％）							66.2	64.5	61.9

累積欠損金比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	172.3	186.3	79.1	76.3	85.2	81.8	76.7	64.4	51.2
類似団体内平均値（％）	121.4	122.5	112.4	109.9	109.5	110.7	108.9	114.5	118.4

病床利用率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	80.7	81.5	77.7	76.5	70.3	67.1	61.4	57.8	52.1
類似団体内平均値（％）	73.6	74.2	73.6	74.8	73.4	72.3	72.1	69.8	65.3

入院患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（円）	16490.0	16994.0	16912.0	16809.0	16587.0	16738.0	17222.0	17896.0	18221.0
類似団体内平均値（円）	18070.0	18742.0	19795.0	20395.0	20681.0	21037.0	21418.0	21604.0	22234.0

外来患者１人１日当たり収益

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（円）	6849.0	7369.0	7337.0	7153.0	6506.0	6347.0	6439.0	6599.0	6776.0
類似団体内平均値（円）	8671.0	8812.0	8588.0	8536.0	8502.0	8542.0	8518.0	7891.0	8706.0

職員給与費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	83.9	79.6	86.2	83.8	93.8	98.3	103.2	105.2	107.1
類似団体内平均値（％）	94.0	93.6	93.6	93.7	94.7	95.6	96.7	99.0	104.0

材料費対医業収益比率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	10.7	8.3	7.4	7.1	6.5	6.4	6.0	6.9	6.4
類似団体内平均値（％）	11.5	11.0	9.9	9.3	8.9	9.0	8.7	8.9	8.9

経営の健全性・効率性について

入院患者の減少により、医業収支比率の下落傾向が続いている。ただし、下落幅は緩やかになってきており、令和2年度は類似病院平均値を上回っている。一般会計からの繰入が行われていることにより、経常収支比率は100％を超えた水準で推移している。患者一人当たりの収益は入院、外来ともに増加傾向にある。

有形固定資産減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	39.1	41.9	50.8	54.5	58.1	59.0	61.2	63.2	64.2
類似団体内平均値（％）	37.7	39.0	43.7	44.3	46.7	48.4	50.2	52.3	54.0

器械備品減価償却率

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（％）	26.4	24.5	62.6	66.7	72.4	56.4	63.1	68.1	64.7
類似団体内平均値（％）	51.6	52.4	59.8	61.8	66.3	70.0	68.2	69.5	67.5

１床当たり有形固定資産

年度	2012	2013	2014	2015	2016	2017	2018	2019	2020
当該団体値（円）	28212683.0	28306033.0	28441797.0	28585760.0	28633770.0	28388900.0	28458563.0	28510193.0	28830520.0
類似団体内平均値（円）	23249373.0	23558262.0	24879291.0	26363375.0	26996532.0	27577179.0	27722473.0	27879712.0	28287536.0

老朽化の状況について

令和2年度は新型コロナウイルス対策として、陰圧装置などの器械備品を新規購入したことにより②減価償却率が低下しているが、既存の資産の老朽化は進行しており、今後、修繕や更新が必要になると考えられる。

全体総括

依然として、患者数の減少に伴う医業収益の低下がみられ、経営の健全化に取り組む必要がある。また、建物等への大規模な投資は平成14年前後以降は行われておらず、施設の老朽化が進んでいる。今後、建物や構築物等の修繕に費用を要することになると考えられる。精神科医療における県の中核病院として、医療機能を強化しながら、中期経営計画に基づき経営改善を図っていく。